「奇跡のシンフォニー」は2007年公開のアメリカ映画です。
本作のあらすじは、ある夜パーティーを開催中のビルの屋上で、2人の若い男女が恋に落ち、初対面ながら結ばれる。2人は、バンド活動をしているロック・ミュージシャンの男性と、クラシック音楽のチェロ演奏者の女性だった。
しかし、諸事情から二人の若者はそれっきり離れ離れになってしまうことに。男性は運命の女性だと思っていた人と逢えなくなってしまい失意の中、音楽活動ができなくなってしまうまでに。
一方、女性も男性のことが忘れられずにいたものの消息はつかめないばかりか、その男性の赤ん坊を妊娠したことに気づく。だが厳格な女性の父親は、今後、娘の音楽家としての人生の妨げになると思い、手術が無事に終わった女性に、赤ん坊は死んでしまったと嘘をつき、こっそり孤児院に預けてしまう。
その後、赤ん坊は11歳になるまで孤児院で育ち、天才的な音楽の才能を持っていることが判明。音楽に対する情熱を持ち続けた少年によって、一時はバラバラになってしまった3人が、再び音楽に導かれるように引き寄せられていくという感動のストーリー♪
日本版の予告編はこちらのサイトでのみ公開されてました。アメリカ版はIMDbにアップされてましたので紹介しときます↓が、IMDbの動画はレスポンシブ対応されていないようなので横幅の狭いスマホなどでは映像の右側が切れてしまうかもしれません。そんな方は日本版をどうぞ。
主演は、映画「チャーリーとチョコレート工場」や「スパイダーウィックの謎」「最低で最高のサリー」などで知られるイギリスの俳優フレディ・ハイモア君。今や20歳を越えて大人ですが、本作公開時の2007年には15歳前後になりますね。
なんとなんと、フレディ君は映画「プロヴァンスの贈りもの」で主人公を演じたラッセル・クロウの少年時代を演じています。また、ハリウッド版「鉄腕アトム」の映画「ATOM」では、主人公アトムの声を担当しました。
ちなみに、最初は僕も勘違いしたのですが、映画「A.I.」や「シックス・センス」「ペイ・フォワード」などで有名になったアメリカの俳優ハーレイ・ジョエル・オスメント君とは別人です(笑)なんとなく雰囲気が似てますよね。ハーレイ君もすでに20代の青年となっていますが、Wikipediaによると、実は飲酒運転で逮捕されたり、マリファナ所持が発覚したりと、なかなか騒がしい毎日を送っているようです。
さて、本作「奇跡のシンフォニー」ですが、監督はアイルランドのカーステン・シェリダンという女性で、日本ではあまり有名ではないみたいです。他に「マジェラ・マギンティー事件」や「Disco Pigs(原題)」という映画などが代表作のようです。
お父さんも映画監督で、ジム・シェリダンという方だそうです。代表作は「父の祈りを」「ドリームハウス」など。
「奇跡のシンフォニー」主人公の母親役には、海外ドラマ「フェリシティの青春」に主演しブレイクしたアメリカの女優ケリー・ラッセル。映画「M:i:III」にもトム・クルーズ演じるイーサンの愛弟子として出演しました。あとラブコメ映画「ウェイトレス」や「ベッドタイム・ストーリー」「小さな命が呼ぶとき」などにも出演しているので、個人的には、なんとなく<素晴らしい恋人>や<良き奥さん>というイメージがあります☆
父親役はアイルランドの俳優ジョナサン・リース=マイヤーズ。映画「マイケル・コリンズ」「マッチポイント」などに出演しています。なんと偶然なのかヒロイン役のケリー・ラッセルとは「M:i:III」でも共演しています。ジョナサン・リース=マイヤーズは主人公イーサン率いるチームの一員として出演しています。
ロビン・ウィリアムズを知らない方のために説明しておくと、コメディ出身のハリウッドスターで、映画「グッド・ウィル・ハンティング」ではアカデミー助演男優賞を受賞。
その他「レナードの朝」や「今を生きる」「グッドモーニング, ベトナム」「フック」「ナイト・ミュージアム」など多数の大ヒット映画に出演している実力派俳優です。海外ドラマ「フレンズ」にも、ちょこっと出演してたりします(笑)
「奇跡のシンフォニー」、あとは映画「クラッシュ」「アイアンマン」「Ray/レイ」などへの出演で有名なテレンス・ハワードも出演しています。
配給はアメリカがワーナーで、日本ではなぜかワーナーでなく東宝東和でした。
ちなみに、原題は「August Rush」で、意味は直訳すると「八月の猛進」とか「八月の殺到」ですが、日本語字幕では「八月の興奮」と訳されています。作中、たまたま通りかかった車の広告に書いてあった文字から、少年のミュージシャン・ネームとしてつけられます。
まあ、少年は両親を探すために、自分の音楽をできる限り多くの人に聞いてもらいという願いを持っていましたから、人や注文が殺到するという意味もあるだろうし、3人の情熱が引き寄せられるというところから、興奮するという意味も含まれているのかもしれませんね。
「奇跡のシンフォニー」を観ると、音楽を愛し続けた結果、同じ感性を持つ者同士が魅かれ合い、わかる人には、ちゃんと伝わり、逢うべき人とは必ず絆が生まれるという、ライフワークを生きる人にとっては必然とも言える、運命的なシンクロニシティ(意味のある偶然)を擬似体験することができます。
何かに夢中になりたい人、音楽を愛して止まない人へ贈るエール映画です。オススメ☆
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