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「海の上のピアニスト」は最高のエール映画でSHOW?

 
 
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「ヒーローインタビュー」は最高のエール映画でSHOW?

 
 
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「ラヂオの時間」は最高のエール映画でSHOW?

 
 
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「ビッグ」は最高のエール映画でSHOW?

 
 
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「人生は、奇跡の詩」は最高のエール映画でSHOW?

 
 
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「虹をつかむ男」は最高のエール映画でSHOW?



「虹をつかむ男」は1996年公開の日本映画です。
 
配給は松竹で、監督は山田洋次、主演は西田敏行です。
 
もう上の予告編を観て頂ければわかるとおり、全編通して「映画よ、永遠なれ!」という映画愛がタップリと詰った作品です。
 
ヒロイン役は、映画「男はつらいよ」幻のエピソードとなってしまった第49話「寅次郎花へんろ」に出演予定だった田中裕子。
 
そう、1996年の8月4日に寅さんこと渥美清さんが亡くなってしまったために松竹の看板番組であった山田洋次監督の「男はつらいよ」シリーズは続編を作ることができなくなってしまったんですね。僕も渥美さんの死去は、とってもショックでした。
 
本作「虹をつかむ男」は山田洋次監督から渥美清さんに捧げた映画です。そのため、エンディングでは渥美清さんがCG合成でバス停からひょっこり顔を出しており「敬愛なる渥美清さんへ この映画を捧げる」というクレジットが映されます。
 
また本作の中では、たくさんの名画が紹介されていますが、その中には「男はつらいよ」の映像も流れています。
 
個人的には、ノスタルジックになる映画といえば真っ先に本作「虹をつかむ男」が浮かぶくらい、完璧な作品だと思ってます。

 

あ、ちなみに田中裕子さんという、とっても可愛らしい女優さんのことを知らない人のためにチョコッとだけ紹介しておくと、歌手の沢田研二さん(ジュリー)の奥さんですね。沢田さんにとっては2度目の結婚。明治大学の文学部演劇学科を卒業しています。ちなみに、田中裕子さんとジュリーは「男はつらいよ」第30作の準主役とヒロインとして共演しており、これがきっかけで交際がスタートしたとも言われています。
 
「虹をつかむ男」には、他にも「男はつらいよ」ファミリーの方々がたくさん出演していて、満男くん役で有名な吉岡秀隆、さくら役で知られる倍賞千恵子、その夫ひろし役だった前田吟の3人は本作でもやはり親子という設定になってます(笑)
 
「男はつらいよ」おいちゃん役の下條正巳、おばちゃん役の三崎千恵子、源公役の佐藤蛾次郎なんかも、もちろん登場しています。あとは、田中邦衛も重要な役で好演。柳沢信吾、笹野高史らも登場しますよ。

考えてみたら田中邦衛と吉岡秀隆が共演しているシーンなんて、TVドラマ「北の国から」の世界ですよね!豪華キャストだな~☆


左が吉岡秀隆、右が倍賞千恵子↓

 


このへんでシノプシス(synopsis:あらすじ)を紹介しておきましょう。吉岡秀隆演じる30才前後のフリーター、亮(りょう)が、真面目なサラリーマンである父親と大ゲンカをして実家を飛び出すところから話は始まる。
 
「無遅刻・無欠勤を誇る親父の生き方が理解できない。果たして、それが本当に真面目だと言えるのだろうか?」
 
そんな亮のセリフが印象的でした♪言われたことを機械的にこなすような無機質な世界に耐え切れず、亮は四国の小さな映画館で館主の白銀活男(しろがね かつお:西田敏行)と出会いアルバイトとして雇ってもらう。
 
まったく儲かっていないように見えるが、白銀はいつも満面の笑顔。感動したお客さんの顔を見ていると世界一の金持ちになった気分になれると言う。
 
そんな白銀に魅かれる亮は安い給料でも働く価値があると精を出す。一方白銀には想いを寄せる女性(田中裕子)がいた。しかし自分の気持ちをなかなか言い出せないでいた・・・。さあ!どうやってフラれるか?それじゃ寅さんか(笑) まあ、そんなお話です☆

 

「虹をつかむ男」は、本当に素晴らしくて全体的に心がほっこりと温かくなるし、主人公の映画への想いに胸が熱くなり、情熱が沸々と湧き上がってくる、そんな作品なんですが、中でもセリフがイイ!
 
上記で挙げた2つのセリフ以外にも、田中裕子演じるヒロインが「ニューシネマ・パラダイス」を観た後に言った「イタリア言うたら、地球の裏側にある国やろ。その人たちが作った映画を観て、なんで四国にいる私たちが感動できるんやろ」と言うんですね。
 
それを受けて白銀活男は「なっ!これが映画や!!」と嬉しそうに語っていたシーンなんて、ほほえましかったですね♪(このセリフは上で紹介した予告編にも登場してます☆)
 
あとは、白銀活男が市役所から、作品のどこかをカットして上映時間を短くして下さいと言われた際には、「恐ろしいことを言いますわ。それはピカソの作品は多きすぎるからどこかを切り取ってしまえと言うのと同じことですよ」と言い返していましたが、まったく同感です。
 
最後にもう1つ、良い映画とはナンだろう?ということになり、「客が入っても入らなくても良い映画は良い映画だ。そして良い映画は観ているうちに、胸がつまされるような映画だ」と議論する場面もよかったなぁ~。。
 
 
あ、そうそう作中たくさんの名画が紹介されています。先に述べた「ニューシネマ・パラダイス」や「雨に唄えば」などの洋画はもちろん、「野菊の如き君なりき」「男はつらいよ」「東京物語」などの邦画についても絶対に観ておきたい名作ばかりが登場します。
 
というわけで、こちらのページで「虹をつかむ男」に登場した名画をすべてピックアップしておこう!という特集ページを作成しました。ぜひ合わせてご覧ください♪

 

ちなみに、このページでも何度か名前が出てきているジュゼッペ・トルナトーレ監督のイタリア映画「ニュー・シネマ・パラダイス」ですが、本作「虹をつかむ男」は、この映画と「男はつらいよ」を足して2で割ったような内容・構成になっていると感じます。
 
もちろん、それ以外にもオマージュはたくさんあって、例えば「雨に唄えば」のジーン・ケリーを真似たシーンなども組み込んでますけど、同じ「映画よ!永遠なれ!」という想いが、特に共鳴したんじゃないかなぁ~。
 
最後にタイトルですが、Wikipediaによると1947年のアメリカ映画「虹を掴む男(原題:The Secret Life of Walter Mitty)」からきているみたいです。日本公開は3年後の1950年。
 
この映画は2013年に「ナイト・ミュージアム」などで有名な俳優ベン・ティラーによって「LIFE!(原題:The Secret Life of Walter Mitty)」というタイトルでリメイクされましたので観た方も多いかも?僕も見ましたが、内容は普段現実世界ではうだつのあがらない男が、妄想の中では美女とスリリングな冒険の旅にでているんですが、そのうち現実世界でも勇気が湧いてきて意中の女性にアタックもするようになるという内容でした。
 
現実の世界では、なかなか意中の女性に告白できないでいる本作、山田洋次監督の「虹をつかむ男」主人公も、映画の中では主人公になりきって白馬の王子様として奮闘しているという設定なので・・・ということなのかな?
 
それにしても、邦題の「虹を掴む男」、なかなか思い切った意訳をしましたね。虹という実態のないものを掴んでしまうという、まさに夢を現実化させた男という意味でセンスは良いと言えるかもしれません。原題の「ウォルターの秘密の人生」っていうのも惹かれますけどね(笑)
 
それにしても、アメリカ映画のタイトルは、本当によく主人公の名前が入ってますよね。なんなら主人公の名前そのものだけでタイトルになっているものも多い。
 
それに比べて邦題では主人公の名前がタイトルになっている作品をあまり見ません。なぜか「鞍馬天狗」や「たそがれ清兵衛」、TVでは「遠山の金さん」「水戸黄門」など時代劇には多いんですけどね。邦題はどういう内容の映画なのかが想像できるようなタイトルになっていることが多いかな?この辺の違いは実に不思議なところです。

↓左側のDVDマガジン(見どころ解説DVD)は映画本編ではないので、ご注意を。

 

話を「虹をつかむ男」に戻しますが、1996年の本作と実はもう1作「虹をつかむ男 南国奮闘篇」というのが製作されています。こちらは「涙が何を生産する!?」というキャッチフレーズで、鹿児島県奄美諸島を舞台に全作から一変して明るくパワフルな作品になっています。
 
2作目でも、主人公が昔好きだった人と、相手が既婚であるにもかかわらず再会するという場面は「ニュー・シネマ・パラダイス」を彷彿とさせます☆2作目も僕は結構好きですよ。
 
ただ、やはり渥美清さんに捧げられた1作目では、渥美さんの偉大さや人柄の懐かしさなどが、どこか漂っているため、グンを抜いて素敵な映画になっていますね☆
 
虹をつかむ男」は、情熱溢れる可笑しくて温かい最高の映画です。ライフワークに興味のある方や、好きなことを仕事にする幸せを感じてみたいという方も、ぜひ観てみてください☆心を満たしてくれるエール映画です。
 
 
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「奇跡のシンフォニー」は最高のエール映画でSHOW?

 


奇跡のシンフォニー」は2007年公開のアメリカ映画です。
 
本作のあらすじは、ある夜パーティーを開催中のビルの屋上で、2人の若い男女が恋に落ち、初対面ながら結ばれる。2人は、バンド活動をしているロック・ミュージシャンの男性と、クラシック音楽のチェロ演奏者の女性だった。
 
しかし、諸事情から二人の若者はそれっきり離れ離れになってしまうことに。男性は運命の女性だと思っていた人と逢えなくなってしまい失意の中、音楽活動ができなくなってしまうまでに。
 
一方、女性も男性のことが忘れられずにいたものの消息はつかめないばかりか、その男性の赤ん坊を妊娠したことに気づく。だが厳格な女性の父親は、今後、娘の音楽家としての人生の妨げになると思い、手術が無事に終わった女性に、赤ん坊は死んでしまったと嘘をつき、こっそり孤児院に預けてしまう。
 
その後、赤ん坊は11歳になるまで孤児院で育ち、天才的な音楽の才能を持っていることが判明。音楽に対する情熱を持ち続けた少年によって、一時はバラバラになってしまった3人が、再び音楽に導かれるように引き寄せられていくという感動のストーリー♪
 
日本版の予告編はこちらのサイトでのみ公開されてました。アメリカ版はIMDbにアップされてましたので紹介しときます↓が、IMDbの動画はレスポンシブ対応されていないようなので横幅の狭いスマホなどでは映像の右側が切れてしまうかもしれません。そんな方は日本版をどうぞ。
 

主演は、映画「チャーリーとチョコレート工場」や「スパイダーウィックの謎」「最低で最高のサリー」などで知られるイギリスの俳優フレディ・ハイモア君。今や20歳を越えて大人ですが、本作公開時の2007年には15歳前後になりますね。
 
なんとなんと、フレディ君は映画「プロヴァンスの贈りもの」で主人公を演じたラッセル・クロウの少年時代を演じています。また、ハリウッド版「鉄腕アトム」の映画「ATOM」では、主人公アトムの声を担当しました。
 
ちなみに、最初は僕も勘違いしたのですが、映画「A.I.」や「シックス・センス」「ペイ・フォワード」などで有名になったアメリカの俳優ハーレイ・ジョエル・オスメント君とは別人です(笑)なんとなく雰囲気が似てますよね。ハーレイ君もすでに20代の青年となっていますが、Wikipediaによると、実は飲酒運転で逮捕されたり、マリファナ所持が発覚したりと、なかなか騒がしい毎日を送っているようです。
 
さて、本作「奇跡のシンフォニー」ですが、監督はアイルランドのカーステン・シェリダンという女性で、日本ではあまり有名ではないみたいです。他に「マジェラ・マギンティー事件」や「Disco Pigs(原題)」という映画などが代表作のようです。
 
お父さんも映画監督で、ジム・シェリダンという方だそうです。代表作は「父の祈りを」「ドリームハウス」など。
 
「奇跡のシンフォニー」主人公の母親役には、海外ドラマ「フェリシティの青春」に主演しブレイクしたアメリカの女優ケリー・ラッセル。映画「M:i:III」にもトム・クルーズ演じるイーサンの愛弟子として出演しました。あとラブコメ映画「ウェイトレス」や「ベッドタイム・ストーリー」「小さな命が呼ぶとき」などにも出演しているので、個人的には、なんとなく<素晴らしい恋人>や<良き奥さん>というイメージがあります☆
 
父親役はアイルランドの俳優ジョナサン・リース=マイヤーズ。映画「マイケル・コリンズ」「マッチポイント」などに出演しています。なんと偶然なのかヒロイン役のケリー・ラッセルとは「M:i:III」でも共演しています。ジョナサン・リース=マイヤーズは主人公イーサン率いるチームの一員として出演しています。

 

そして「奇跡のシンフォニー」には、大物俳優ロビン・ウィリアムズも出演しているんですね。
 
ロビン・ウィリアムズを知らない方のために説明しておくと、コメディ出身のハリウッドスターで、映画「グッド・ウィル・ハンティング」ではアカデミー助演男優賞を受賞。
 
その他「レナードの朝」や「今を生きる」「グッドモーニング, ベトナム」「フック」「ナイト・ミュージアム」など多数の大ヒット映画に出演している実力派俳優です。海外ドラマ「フレンズ」にも、ちょこっと出演してたりします(笑)



「奇跡のシンフォニー」、あとは映画「クラッシュ」「アイアンマン」「Ray/レイ」などへの出演で有名なテレンス・ハワードも出演しています。
 
配給はアメリカがワーナーで、日本ではなぜかワーナーでなく東宝東和でした。
 
ちなみに、原題は「August Rush」で、意味は直訳すると「八月の猛進」とか「八月の殺到」ですが、日本語字幕では「八月の興奮」と訳されています。作中、たまたま通りかかった車の広告に書いてあった文字から、少年のミュージシャン・ネームとしてつけられます。
 
まあ、少年は両親を探すために、自分の音楽をできる限り多くの人に聞いてもらいという願いを持っていましたから、人や注文が殺到するという意味もあるだろうし、3人の情熱が引き寄せられるというところから、興奮するという意味も含まれているのかもしれませんね。
 
 
奇跡のシンフォニー」を観ると、音楽を愛し続けた結果、同じ感性を持つ者同士が魅かれ合い、わかる人には、ちゃんと伝わり、逢うべき人とは必ず絆が生まれるという、ライフワークを生きる人にとっては必然とも言える、運命的なシンクロニシティ(意味のある偶然)を擬似体験することができます。
 
何かに夢中になりたい人、音楽を愛して止まない人へ贈るエール映画です。オススメ☆
 
 
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