藤子・F・不二雄は日本の富山県出身の漫画家です。
手塚治虫と並び、日本でトップ2の天才漫画家でしょう☆テレビアニメ化もされているマンガ「ドラえもん」は今なお世界中で大人気です。
ライフワークでもあった「大長編ドラえもん」シリーズは、映画化もされて僕が小学生の頃は、毎年夏休みに上映されていました。
科学や文学、歴史・考古学などをもとにして創作されているので、他のアニメとはまたちょっと違った胸躍るアイデア満載の映画となっています。
これを藤子・F・不二雄さん自身は、SF(SUKOSHI FUSHIGI)(= 少し・不思議)と呼んでいたそうです。オシャレ~♪
大長編ドラえもんシリーズは藤子・F・不二雄の生前、17作品が映画として公開されたようです。
これらを子供の頃に読んだり観たりした人が将来、宇宙物理学者、ロボット工学の研究者、探検家、博物館員、文化人類学者になった人も絶対に何人もいると思います。それくらい読んでいて本当にワクワク・ドキドキしたものです。
というのも、作品の原案が歴史や昔話などに基づいて、現実と空想の間をうまく描いてくるんですね。
わかりやすく説明すると・・・
例えば「のび太の恐竜」では、未来人がタイムマシンに乗って太古の昔、恐竜時代の地球へきます。
そこでは、なんと
タイムトラベルしてティラノザウルスなどを猟銃で狩るというレジャーが裏ビジネスになっているんですね。そこへ時空を取り締まるタイムパトロールがやってきて、、という、そういう設定。
もしもタイムマシンが実用化されたら、いかにもありそうでしょ?そもそも、マンガでタイムマシンがこれほど活躍するなんて、他の作品では見かけなかったので、子供ながらにスゴく面白くて興味をそそられました。
まるっきり空想の世界じゃないんです。もしもタイムマシンが発明されたら・・・という非常に現実的な夢物語なんですね。
ちなみに、いきなり話が脱線しますが(笑)、「ドラえもん」には、タイムマシンを使ったパラドックスの話が何回か出てきます。
一応説明しておくと、パラドクスというのは、矛盾のことで、「どんな盾(たて)も貫くことができる矛(ほこ=ヤリのようなもの)」と、「どんな矛からの攻撃に対してもビクともしない盾」があると言う商人に、「では、その2つを戦わせてみたらどうなるのだ?」と問えば、どんな説明をもってしても結局、論理のつじつまが合わなくなりますよね。コレが矛盾です。
「ドラえもん」では、タイムマシンで時間を行き来できるために、様々なタイムパラドクス的なストーリーも描かれています。タイム・パラドックスを理解するには、よく例に出される下記のような感じの話があります。
例えば、
2030年にタイムマシンを発明した40才の男が、
30年ほど過去へタイムトラベルして2000年の世界に行ったとします。
その世界には、まだ10才の子供だった自分が存在しているわけです。
その10才の自分のことを、もしもタイムスリップしてきた40才の自分が殺してしまったらどうなるでしょうか?
10才の自分を殺したということは30年後の自分は存在しないことになるハズ。
しかし、ココで考えてみてください。
そもそも40才まで生きていた自分が存在したからこそ、タイムマシンを発明し10才の自分を殺せたはず。
とすれば、10才の自分が死ぬための条件は、自分が40才まで生きて過去にタイムトラベルしてこなければなりません。それが絶対条件です。
あれれ?ということは、10才で死んでしまっては、10才の自分を殺すことはできないことになってしまいます。
つまり、10才で死ぬためには、10才以上生きなければならない、というタイム・パラドックスが生じているわけですね。
実際に作中に登場したエピソードとしては、ドラえもんが、のび太に宿題を頼まれたため、タイムマシンを使って2時間後、4時間後、6時間後、8時間後の自分に手伝ってもらおうとしてエラい目にあう「ドラえもんだらけ」というエピソードなどもあったりして面白いですよ(笑:コミック5巻に収録)
他にもドラえもん大長編シリーズに、こういったタイムマシンの不思議を扱った作品がいくつも存在しています!
僕などは「ドラえもん」を読んで、宇宙物理学や理論物理学、量子論、素粒子などの本を小学生の頃から読み漁っていたものです。今でも時々、物理学者の
佐藤勝彦さんの著書を手に取ることがあるくらい。
当時はドラえもん効果で、アインシュタインが好きとか、ホーキング博士に会いたいとか言ってた、そんな理系小学生が日本にはゴロゴロいたハズ(笑)だから今でも、タイムマシンを発明するのは、絶対、日本人だろうなと確信しています(笑)
さて映画の話に戻りますと、そんなワケでドラえもんの面白さは科学や歴史をちょこっとかいつまんで、「夢物語とされていることが本当だったとしたら・・・?」という描き方をしているから妙に現実味をおびていて面白いんですね。空想力や想像力を刺激されるというか、鼓舞されるというか。
例えば、「
のび太と竜の騎士」では、地球に隕石が衝突したことが原因となって恐竜が絶滅してしまったお話を、なんと地底人説と結びつけています。
「もしも地底人がいるとしたら、どんな文明を持っていて、なぜ今まで見つからずにいられたんだろう?」「もしかしたら、地上人のことをこんなふうに考えているかもしれない」なんてことを、真剣に、極力科学的に仮説を創造しながら、物語として作り上げているんですね。
さらに、本作にはノアの箱舟的なエピソードまで登場します。聖書の内容も、取り入れて伝説の証明に科学をチョコっと織り交ぜて空想してみる。。。ストーリーを生み出す天才でしょ?ヽ(´▽`)/
ちなみに、どういう風にノアの箱舟的なストーリーが登場するかというと、タイムマシンで恐竜絶滅の時代にやってきたドラえもんたちは、隕石が地球に衝突した直後、未来の道具で広大な広さの地下室を作ります。そこに、できるかぎりの種類の動物を集めて避難させる、そして地底人たちと一緒にそこで暮らすよう促すんですね。
ああ、なるほど、未来人が隕石衝突を何とか防ごうとしてタイムマシンで過去へやってくる。そして地底でも暮らせるような設備を未来の技術を使って整えてあげて、地底人と一緒に地底で暮らすようかくまったのが地底人説が古来から生まれたきっかけなんじゃないかというワクワクする仮説をたてた訳ですね。
そして、これは、つまり聖書に登場するノアの箱舟は、実は未来人のノア一家が大洪水になる地球を哀れんでタイムマシンでやってきて未来の文明の道具を使ってなんらかの形で守ってくれたのではないか?なんて想像までできちゃうワケです!
もちろん本当かどうかは知りませんよ?ただ、こういうふうに色々と想像してみるのはスゴク面白いですよね。
エジプトの壁画に宇宙船のようなものが描かれていたとか、月や火星にピラミッドのような形の人工物があるなど古代の伝説と宇宙がつながることは、近年よくされていますが、あながち調べてみると面白い発見があってもおかしくはないんじゃないかと、ドラえもんを観ているとよく思います☆
その最たる例は、次の2作でしょう♪
「のび太と鉄人兵団」と、「のび太の創世日記」です。
両方の共通点は何だと思います?ズバリ、神様が登場する点です。
まず「
のび太と鉄人兵団」ですが、この作品、実は僕は大長編ドラえもんの中で一番感動した作品でもあります。
戦隊ロボットものに特にそんなに興味はないのですが、リルルに感動したんですね。リルル、そうあのロボットの女の子です。
詳細は「のび太と鉄人兵団」詳細ページをご覧いただくとして、実は本作のあらすじは、遠い未来に、戦争を繰り返し、憎み合ってばかりいる人類に嫌気がさしたある科学者が、争いのない世の中をつくるために、異星で心優しいアダムとイブ的なロボットを作ったんですね。
しかし、実はそのロボたちは失敗作で、結局は人間と同じように遠い未来において争いや戦争を始めてしまう。そのことを知らせにタイムマシンで科学者に会いにいくというお話なんです。
考えてみれば、私達人間も、自分たちが何者でどこからきたのか知りません。
「ドラえもん のび太と鉄人兵団」は藤子・F・不二雄先生の想像の産物かもしれませんが、実は人間の起源は、遥か昔にどこかの星で絶望した宇宙人が地球に不時着して創造したアダムとイヴだったのかもしれません。。そんな風に考えたこともありませんでした。
余談ですが、リドリー・スコット監督の映画「プロメテウス」観ましたか?まだ観ていない人はこれからネタバレを語りますので、以下は読まないようにして下さいね。
「プロメテウス」でも、人間の起源は、実はエイリアンだったのではないかというのがテーマになっているようですし、最近は古代人と宇宙人の関係などもよく話題にのぼります。
「のび太の鉄人兵団」では、人間がやがてロボットを作り出し、ロボットの星を生み出しても、全然おかしくないという未来予想を描いてもあるんですね。
すごくすごく面白いと思いません?ヽ(´▽`)/
あ、ちなみに、ロボットが気持ち(意識)を持つということなんてあるのだろうか?と小学生ながらに僕は当時思っていたのですが、実は最近、脳科学の研究で意識についての仮説を唱えている博士がいるという話を聞きました。
その方は神経科学の分野では結構、有名な方でジュリオ・トノーニ博士という方なんですが、たしか、意識というのは、脳が発する電気信号が、クモの巣のように幾重にも複雑に重なりできた層のようなものだという説明だったと記憶しています。うろおぼえ&素人なので正確ではありませんが(^^;
しかし、意識がもし電気信号が作り出すものであるなら、構造を解明できたならロボットにも、電気を使って意識を持たせることができなくはないという話でした。これはスゴイ話ですね。まさに、ロボットがハートを持つことが可能だということです。
さらに人間の感覚とロボットをつなげて、感覚だけを共有したアバターと呼ばれている「入れ物」をつくる研究なんかもされているとか。つまり体は部屋にいるけど、外を歩いている感覚を体験できてしまうということらしい。。。いやはやスゴイ時代になってきましたね。
あ、ちなみに、もう1つ。エジプトにあるスフィンクスは、人間の顔と動物の体を持ちあわせていますよね。あれって何であんな格好をしているのでしょうか?
顔は当時の王で、ライオンのような体は強さを象徴しているなんて話を聞いたことがありますが、それ以外にも、一説には、宇宙人が大昔、犬の雑種などと同じように例えば猿と魚の遺伝子を組み合わせて人間を作ったとか、宇宙人のDNAの一部とサルのDNAを組み合わせたとかいう仮説もあるようなんですね。
そして、その実験段階なのか何なのかわかりませんが、スフィンクスは、生物をDNA操作したことに関連した意味を持っている建造物なんじゃないかという説も聞いたことがあります。
なかなか面白い説ですよね。
もう1作の、「
のび太の創世日記」は、なんと、のび太が神さまになっちゃう話。ドラえもんの道具の「創世セット」だったかな?で、宇宙空間で、まだチリやガスの状態から地球を気長に作り上げていくんですね。
やがて地球のような星が出来上がったら、そこに生物を放ち様子を見るんです。「神様キット」としておもちゃになってるんですね(笑)
まあ、それはいいとして、この作品の中で特に面白かったのは、のび太の作った地球では人類のほかに、昆虫も独自の進化をとげて発展します。
で、この昆虫の進化した生き物たちが、実は昔話に出てくる「スズメのお宿」や「浦島太郎」「鬼が島」などのもとになっているのではないかというんですね。
つまり、のび太が訴えていたように、「昔の人はみんなウソつきだったのか?そうじゃないだろう?」「何か根拠や噂が、あったからこそ、それらを基にして昔話を作ったに違いない」と考えたわけですね。
例えば、鬼というのは、おそらく日本人が初めて西洋人を見た際の驚きや噂や怖れから生み出されたものだろうという説を聞いたことがあります。たしかに、何の知識もなく突然、昔の日本人が金髪に青い目をした背の高い白人や、黒人をみたらビックリするでしょうね。織田信長は、その運動能力の高さをかって黒人の家来をつけていたというくらいですからね。
それが、「のび太の創世日記」では、さまざまな昔話は実は高度な文明と知性を持って進化した昆虫の仕業だったという物語にしているわけです。スゴイ想像力というか、創造力ですよね。
いろんな資料や科学や歴史・考古学などから、自由に発想して様々な仮説をストーリー化してしまうという才能は、本当に素晴らしいと思います。これがまさに「すこし・不思議」ということなのでしょう。
この辺の話は、本当言うともっと深い話をしたいところなのですが、インターネット上でする話でもないので、この辺で大長編「ドラえもん」の話に戻りましょうかね。
あと「のび太の魔界大冒険」なんかも結構好きですね♪
魔法についても、科学同様、藤子・F・不二雄さんは相当勉強されていたんじゃないかというくらい、結構ストーリーに出てきましたよね。
まさに好奇心いっぱいの漫画家だったと言えるでしょうね。
好奇心といえば、「ドラえもん」に登場した時空法を守るために存在しているタイムパトロールを題材にしたいわばスピンオフ作品「T・Pぼん」(タイムパトロールぼん)という作品もあります。
この作品では、実に多くの歴史を学べます。タイムトラベラーが歴史を書き換えてしまわないよう見張るのがタイムパトロールの仕事なんですね。
様々な国の、いろんな時代の背景を面白く描いてくれているので、すごく楽しく読めますよ。
藤子・F・不二雄さんは、本当に勉強家だと思いますねぇ~ヽ(´▽`)/
それも楽しみながら調べているような感じがヒシヒシと伝わってくるから、読んでいるこっちも楽しくなっちゃいます♪
あとは、SF・異色短編ということで、大人向きの少しブラックな話を集めた短編集も発表しています。
これめずらしく、主人公が中年のサラリーマンとか青年なんですね。さらに、扱っているテーマも愛憎劇や成功争いなど。老いと若者をテーマにしたものなど、藤子・F・不二雄のエッセイ集を読んでいるようですよヽ(´▽`)/
で、この短編シリーズのなかには、タイムトラベルの話も何話か登場します。
実は、先ほどのタイム・パラドックスの話にも関係してくる、パラレル・ワールドというものが語られています。たしかエピソード名は「パラレル同窓会」だったかな?
パラレル・ワールドは、時の流れというものが、川の流れと同じように本流以外にもいくつかの支流をもって枝分かれしているという仮説に基づいた平行世界とか並行宇宙とか呼ばれる説のことですね。
平行世界という字のごとく、未来は幾通りものパターンが存在しているということ。例えば、先程のタイム・パラドックスの話でいえば、10才以上生きて40才でタイムマシンを発明する世界も存在しているし、それとは別に10才で40才の時の自分に殺されるという世界も存在しているということです。
ちょうど、時間の流れを川の流れのようなものに例えれば、川の真ん中に堤防を作ってしまったために、川が1つの流れから2つの流れに分かれ、別々の潮流として平行して流れていくという感覚です。
いやはや不思議な話です。ちなみに「パラレル同窓会」ではすべての時流の自分が一同に会して情報交換するというもの。中には人生を交換しようという自分も登場します。
あの時、アノ人と結婚していたら。別れていたら。あの仕事を請けていたら。あの決断をしていなかったら・・・なんて中年になれば誰しも思い出すようなことを書いているんですね。タイムマシンが発明されたら、たしかにみんな乱用しそうですよね(笑)
ちなみに、藤子・F・不二雄は、本名、藤本 弘(ふじもと ひろし)で、デビュー当初は、安孫子素雄(藤子不二雄カ$)という小学校からの同級生とともに、「藤子不二雄」というコンビを組んで、なんと17歳から漫画家デビューします。
最初は、新聞へ投稿した「天使の玉ちゃん」を執筆しつつ、高校卒業後、製菓会社へ就職するも3日で辞めて上京したそうです(笑)
ちなみに、藤子不二雄カ$のほうは当時、親戚が社長を務めていた新聞社の社員として働いていたそうです。が、藤子・F・不二雄が半ば強引に東京へ行くよう誘ったとのこと。
その後、2人は「オバケのQ太郎」というヒット作を生み出しテレビアニメ化もしました。
ちなみに、コンビ解消は1988年で、相棒の藤子不二雄カ$は、「笑ゥせぇるすまん」など、どんどん大人向けのダークな作風になっていく一方で、藤子・F・不二雄は「ドラえもん」を中心に子供向けの漫画を描き続けました。
藤子・F・不二雄は「ドラえもん」の他にも「パーマン」「キテレツ大百科」「エスパー魔美」などヒット作を生み出しています。
かく言う僕も小さい頃にパーマンのマスク+バッチ+マントのセットを買ってもらって遊んでいた記憶がうっすらとあります(笑)
あの頃は友達の誰しもがコピーロボットを欲しがっていたハズ(笑)
ちなみに、「ドラえもん」は最初こんな感じでした(笑)
ドラえもんには、楽しいエピソード以外にも、号泣しちゃうような感動エピソードや道徳教育になるようなストーリーなんかもあります。
僕が今パッと思い浮かぶものでは、以下3つのエピソードがあります。
1つ目は、「おばあちゃんの思い出」。(4巻に収録)
これは、のび太がタイムマシンで今は亡くなってしまった、優しいおばあちゃんに会いにいくというお話。いつも泣いてばかりいたのび太にむかって、おばあちゃんは、おきあがりこぶしをくれるんですね。そして「いくら泣いても、つまずいてもいいけど、そのたびに必ず起き上がる、このオキアガリコブシのような強い人間になるんだよ」と言ってくれるんですね。そのことを想い出して、明日からまた頑張ろうという気持ちになるのび太の成長を描いています。
2つ目は「どくさいスイッチ」。(15巻に収録)
これも、とっても良い話。スネ夫とジャイアンに相変わらずいじめられた のび太は、ドラえもんに自分がイヤだと思う人間をこの世から消してしまえるという道具を渡されます。そして、ちょっとしたことでも気に入らない人間を次々に消していったのび太は最終的には、世界で1人ぼっちになってしまっているというストーリー。独裁者になる前に、多少の迷惑も孤独から救ってくれるつながりの1つとして、俯瞰して見れるようになっていくお話です。
そして、3つ目は「ぼくの生まれた日」。(2巻に収録)
このお話は、いつもガミガミ怒られてばかりで、勉強する気もなくなっちゃうよ!と、ふてくされるのび太がタイムマシンで自分の生まれた日を訪れるというもの。そこで、自分がいかに両親に期待されて生まれてきたのかを知り、勉強でもするかな、と思い直すエピソード。
よかったら読んでみて下さい♪
あと、番外編としては「のび太の創世日記」と同時上映された、「2112年 ドラえもん誕生」も面白かったなぁ~。
本作にはナレーションで藤子・F・不二雄本人も登場しています。
ドラえもんが製造され、いかにしてセワシくん(のび太の子孫)のもとで雇われることになるかを描いた物語。
また、このお話の中では、ドラえもんは、セワシ君へのクリスマス・プレゼントとして、セワシくんの先祖の中でも最も出来の悪かった のび太を幸せにすることで、セワシ君の生活をより明るいものにしよう!と思い立ち、20世紀の野比家へタイムトラベルしてきたと語られています。
余談ですが、誕生の話がでたので、ついでに触れておきますと「ドラえもん」は未完の作品ですよ。藤子・F・不二雄先生が1996年にドラえもんの大長編「のび太のねじ巻き都市冒険記」を執筆中に亡くなってしまったため未完結なんですね。
でもですね「ドラえもん」は当初連載されていた雑誌が小学生向けの雑誌だったため、3月の卒業号には便宜上、毎回、最終話を書いていたそうで、いくつかの公式な最終回エピソードが存在しているそうです。
ただ、この最終回の翌月の4月号からは、また1つ下の学年用に連載がスタートしますので、本当の意味での最終回とはいえないと言えば言えませんが。(詳細はWikipedia参照)
その一応の公式最終エピソードは2本あって、「ドラえもん未来へ帰る」と「ドラえもんがいなくなっちゃう!?」。この2話については、唯一「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 1」巻にのみ掲載されているそうです!
ちなみに、ドラえもんのテレビアニメ放送は、まず日テレ版が1973年より放送されるもアニメ制作会社が解散したため、わずか半年で終了。その後に、現在も続いているテレビ朝日版が1979年から始まりました。
日テレ版が一度終了になる時に最終回として放送されたのは、この「ドラえもんがいなくなっちゃう!?」をアニメ化したエピソードだったとか。
さらに、テレ朝版もドラえもんの声優が1979年から2005年3月までの放送では、大山のぶ代さんが務めていましたが、こちらも2005年4月より声優陣を一新して放送がスタートする際には、一度、最終話を放送しています。
タイトルは「45年後…」というエピソードで、原作は1985年9月号の「小学六年生」に掲載された公式なエピソードです。50代後半ののび太が登場するストーリーで、現在は、コミック未収録の話を集めた「ドラえもん プラス」(全5巻)シリーズの第5巻に収録されているので読むことができます。
ちなみに、このエピソードの翌週には特番として「ドラえもんに休日を?!」というドラえもんのオールキャラが大集合するエピソードも放送されたようです。この放送が大山のぶ代さんバージョンのドラえもん最終話となります。このエピソードの原作はコミック35巻で読めます。
あとは、普通に単行本の6巻に掲載されている「さようならドラえもん」というエピソードがありますが、こちらは本当の最終回にしようとして描かれたものみたい。
というのも当時、日テレ版のアニメも一旦終了したこともあって本当に「ドラえもん」を連載終了させようと考えた藤子・F・不二雄が発表したものの、その後も「ドラえもん」の事が頭から離れずに結局、連載を再開させたという経緯があったようです。
ちなみに再開第1弾のエピソード「
帰ってきたドラえもん」は、
コミック第7巻に連載されています。
あと番外編として(?)ちょこっと述べておくと、未来の のび太が出てくるものとして「
のび太の結婚前夜」というエピソードもあります。こちらも公式なもので、のび太が将来、誰とどのようにして結婚するのかが描かれています。
コミックの25巻に収録されています。
蛇足ですが、上記以外に、あたかも公式エピソードであるかのように「のび太植物人間説」や「ドラえもんの開発者はのび太だった説」などが都市伝説として出回っているようですが、これらは全て藤子・F・不二雄さんとは無関係の、ファンなどが作り上げた話なんだそうです。紛らわしいですね(^^;僕も一時期、聞いたことがあって大変混乱しました。間違えないようにしましょう☆
藤子・F・不二雄のすべてというページにもかかわらず、やっぱり、どうしても「ドラえもん」中心になってしまった感もありますが(笑)、藤子・F・不二雄先生の作品は、毎日の世界を面白くするアイデアが満載!
しかも愛情やエール、人間愛、友情の素晴らしさ、夢・希望などを与えてくれる人生のチアリーダー的な作品が本当に多いです☆
ぜひ未読のコミックや、まだ見ていない映画などにも手を伸ばしてみてください☆オススメのエール作品ばかりです♪
ちなみに
「ドラえもん」は、
全45巻が発売されています。
漫画全巻ドットコムなどで全巻セット販売されていますので、興味のある方は、ぜひ
コチラからどうぞ~ヽ(´▽`)/
また、「大長編 ドラえもん」は、全24巻が発売されています。
こちらも漫画全巻ドットコムで全巻セット販売されていますので、興味のある方は、ぜひコチラからどうぞ~ヽ(´▽`)/
あと、「藤子・F・不二雄セット (全96冊)」というセットも販売されています。
内容は、
「ドラえもん(1-45巻 全巻)」、
「大長編ドラえもん(1-24巻 全巻)」、
「キテレツ大百科(1-2巻 全巻)」、
「21エモン(1-3巻 全巻)」、
「パーマン(1-5巻 全巻)」、
「エスパー魔美(1-6巻 全巻)」、
「ポコニャン(1-3巻 全巻)」、
「バケルくん(1-5巻 全巻)」、
「T・Pぼん(1-3巻 全巻)」
など。詳しくは、コチラでどうぞ~ヽ(´▽`)/
そして、なんと藤子・F・不二雄の著作を収録した個人全集「藤子・F・不二雄大全集」も公式発売されています!(全4期)
※内容等の詳細はリンク先で確認してみてねん♪(漫画全巻ドットコム)
・藤子・F・不二雄大全集 第1期 全33巻セット
・藤子・F・不二雄大全集 第2期 全33巻セット
・藤子・F・不二雄大全集 第3期 全34巻セット
・藤子・F・不二雄大全集 第4期 全14巻セット
また、映画DVDに関しても嬉しいことに全巻セットが発売されていますので、ご紹介しておきますね☆
「のび太の恐竜」(1980)から「のび太のワンニャン時空伝」(2004)までの25作品と、併映作を収録した永久保存版DVD-BOX↓
ほかにも、ドラえもんは今でも世界中で大人気のため、様々なグッズが発売されていますね。
「ドラえもん」のような素晴らしい作品がいつまでも何世代にもわたって引き継がれていくのは、現役世代だった僕としても嬉しい限りですヽ(´▽`)/
ドラえもんが誕生するとされている2112年まで、なんとか生きていたいなぁ~☆
【おまけ】
テレビアニメの「ドラえもん」の主題歌は、僕なんかはコチラがおなじみですが、初期の頃はこのように面白くて元気いっぱいな歌でした♪
【おまけのオマケ】
「ドラえもん」に登場する、大好物のドラ焼きは、新宿にある「時屋」という店のどら焼きがモデルじゃないかと言われているそうです。
というのも、藤子・F・不二雄先生は、ここのどら焼きが大好きだったそうなので☆
栗入りや生クリーム入りのドラ焼きなんかも販売しているそうです!おいしそう(´ー`)
時屋のどら焼きは、残念ながら楽天やAmazonでは販売していませんが(2014年10月現在)、クリーム入りや栗入りはもちろん、テレビで紹介されたプリンどら焼きや、バタどら、チョコレートどら焼き、はちみつドラ焼きなど巷で人気になっている色んなドラ焼きを探してみましたので、ご紹介してきます。
ドラえもんなら大喜びすることでしょう(笑)
純生クリームどら焼き↓
ぷりんドラ焼き(左)と、バタどら(右)↓
はちみつドラ焼き(左)と、栗入りドラ(右)↓
バタどら(左)と、粒アンたっぷりドラ(右)↓
1日に1000個売れる人気のあんこタップリどら焼き(左)と、チョコどら(右)↓
最後に、藤子・F・不二雄のざっくり作品年表+ドラえもん大長編一覧表を書いておきますね☆
↓作品年表は、全タイトルは多すぎるので、代表作のみを挙げています。
↓ドラえもん大長編シリーズ25作(単行本、および映画)
あと、「藤子・F・不二雄 大全集」の別冊で「藤子・F・不二雄の異説クラブ」というものも出版されています。
これは、Amazonにある説明によると1988年10月「ワンダーライフ」誌創刊号から1年半に渡り、藤子・F・不二雄が科学とSFをじっくりと語りおろした連載「藤子・F・不二雄の異説クラブ入門」をまとめた幻の著書だそう。
「タイムマシンの秘密」、「ロボットは人間を超えるか」などの話題や、藤子・F・不二雄のSF的好奇心や発想が、さまざまな作品へと展開された実例を、「ドラえもん」はもとより「エスパー魔美」「T・Pぼん」「モジャ公」「SF短編」などから豊富に引用紹介しているらしいです。
最高に面白そう~!ヽ(´▽`)/♪
さらに別冊として、「
藤子・F・不二雄 まんがゼミナール/恐竜ゼミナール」という本も出版されています。
こちらは、Amazonの説明によると、藤子・F・不二雄のまんが&恐竜入門決定版で、藤子・F・不二雄先生がまんが作法について本格的にまとめた唯一の書と、「恐竜」への熱い想いをまとめた姉妹書をカップリングしているそうです☆
【おまけのオマケのおまけ】
ドラえもんチャンネルに、藤子・F・不二雄先生へのインタビュー記事が掲載されていますよヽ(´▽`)/
⇒ インタビュー前編はコチラ。
⇒ インタビュー後編はコチラ。
ちなみに、東京都豊島区南長崎三丁目に1952年1982年まで存在した「トキワ壮」という伝説の木造アパートがあったのをご存知でしょうか?
なにが有名って、そのアパートには、手塚治虫をはじめ、「サイボーグ009」の石ノ森章太郎や、「天才バカボン」の赤塚不二夫など、今や著名な漫画家となった人たちが、まだ若手だった頃に集まって住んでいたんですね。
そして、このトキワ壮に、藤子・不二雄の2人も住んでいました。今は老朽化により壊されてしまいましたが、当時のトキワ壮では若いマンガ家たちが夢や情熱を語り合いつつ互いに切磋琢磨していたそうです。
当時の様子は、藤子不二雄Aの「まんが道」などに詳しいそうなので興味のある方は読んでみるのも面白いかもしれません♪
最後に藤子・F・不二雄の生涯を20分にまとめた動画なんかもあるみたいです。
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