■ 世界三大映画祭というのは、
のこと。
そのうちヴェネチア国際映画祭は、毎年イタリアで8月下旬~9月上旬に開催され1932年から始まっています。
そんなベネチア国際映画祭の最高賞が、金獅子賞 (きんじししょう)。金獅子賞はライオンの形をしているトロフィーを授与されるのですが、ヴェネツィアの守護聖人である聖マルコを表すシンボルがライオンというところから由来しています。
1週間から10日間ほどの期間開催されて、その間に100本程もの映画作品が上映されるんですよ!
ちなみに、ベネチアというのはイタリア語読み。英語ではヴェニス(ベニス)という発音になります。
日本語でもベネチアと呼ばれたり、ベニスと呼ばれたりして混乱しますが、実は同じ都市の名前を意味しています。つまり「ベニスの商人」の舞台も、ベネチア国際映画祭の舞台も、同じ都市ということですね(笑)
なお、第二次世界大戦やフランスの五月革命の影響で開催できなかった年があります。(1943年~1945年)(1969年~1979年)
一般客でもチケットを購入すれば入場できるみたい☆審査員は映画監督はじめ業界関係者。
最初はイタリアの独裁者だったムッソリーニ首相のプロパガンダ(政治活動の一種)として映画祭が開催されていたようです。だから初期の頃はムッソリーニ賞が最高賞だったとか。金獅子賞という名前になったのは、1949年からです。
■ 日本人監督の作品は、
黒澤明の「羅生門」、
稲垣浩の「無法松の一生」(三船敏郎主演版)、
北野武の「HANA-BI」
の3つの邦画が、金獅子賞に輝いています。(2014年現在)
授与年 | 「タイトル」(国名) | 監督 |
2014年 | 「実存を省みる枝の上の鳩」(スウェーデン) | ロイ・アンダーソン |
2013年 | 「ローマ環状線、めぐりゆく人生たち」(イタリア) | ジャンフランコ・ロッシ |
2012年 | 「嘆きのピエタ」(韓国) | キム・ギドク |
2011年 | 「ファウスト」(ロシア) | アレクサンドル・ソクーロフ |
2010年 | 「SOMEWHERE」(アメリカ) | ソフィア・コッポラ |
2009年 | 「レバノン」(イスラエル、フランス、ドイツ) | サミュエル・マオス |
2008年 | 「レスター」(アメリカ) | ダーレン・アロノフスキー |
2007年 | 「ラスト、コーション」(台湾、アメリカ、香港、中国) | アン・リー |
2006年 | 「長江哀歌」(中国) | ジャ・ジャンクー |
2005年 | 「ブロークバック・マウンテン」(アメリカ) | アン・リー |
2004年 | 「ヴェラ・ドレイク」(イギリス、フランス、ニュージーランド) | マイク・リー |
2003年 | 「父、帰る」(ロシア) | アンドレイ・ズビャギンツェフ |
2002年 | 「マグダレンの祈り」(イギリス、アイルランド) | ピーター・マラン |
2001年 | 「モンスーン・ウェディング」(インド、アメリカ、フランス、イタリア) | ミーラー・ナーイル |
2000年 | 「チャドルと生きる」(イラン) | ジャファル・パナヒ |
1999年 | 「あの子を探して」(中国) | チャン・イーモウ |
1998年 | 「いつか来た道」(イタリア) | ジャンニ・アメリオ |
1997年 | 「HANA-BI」(日本) | 北野武 |
1996年 | 「マイケル・コリンズ」(アイルランド、イギリス、アメリカ) | ニール・ジョーダン |
1995年 | 「シクロ」(ベトナム、フランス、香港) | トラン・アン・ユン |
1994年 | 「愛情萬歳」(台湾) 「ビフォア・ザ・レイン」(マケドニア、イギリス、フランス) |
ツァイ・ミンリャン ミルチョ・マンチェフスキ |
1993年 | 「トリコロール/青の愛」(フランス、ポーランド、スイス) 「ショート・カッツ」(アメリカ) |
クシシュトフ・キェシロフスキ ロバート・アルトマン |
1992年 | 「秋菊の物語」(中国) | チャン・イーモウ |
1991年 | 「ウルガ」(ソビエト連邦、フランス) | ニキータ・ミハルコフ |
1990年 | 「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」(イギリス) | トム・ストッパード |
1989年 | 「悲情城市」(台湾) | ホウ・シャオシェン |
1988年 | 「聖なる酔っぱらいの伝説」(イタリア、フランス) | エルマンノ・オルミ |
1987年 | 「さよなら子供たち」(フランス、西ドイツ) | ルイ・マル |
1986年 | 「緑の光線」(フランス) | エリック・ロメール |
1985年 | 「さすらう女」(フランス) | アニエス・ヴァルダ |
1984年 | 「太陽の年」(ポーランド、西ドイツ、アメリカ) | クシシュトフ・ザヌーシ |
1983年 | 「カルメンという名の女」(フランス、スイス) | ジャン=リュック・ゴダール |
1982年 | 「ことの次第」(西ドイツ、ポルトガル、アメリカ) | ヴィム・ヴェンダース |
1981年 | 「鉛の時代」(西ドイツ) | マルガレーテ・フォン・トロッタ |
1980年 | 「グロリア」(アメリカ) 「アトランティック・シティ」(カナダ、フランス) |
ジョン・カサヴェテス ルイ・マル |
1968年 | 「サーカス小屋の芸人たち 処置なし」(西ドイツ) | アレクサンダー・クルーゲ |
1967年 | 「昼顔」(フランス、イタリア) | ルイス・ブニュエル |
1966年 | 「アルジェの戦い」(イタリア、アルジェリア) | ジッロ・ポンテコルヴォ |
1965年 | 「熊座の淡き星影」(イタリア) | ルキノ・ヴィスコンティ |
1964年 | 「赤い砂漠」(イタリア、フランス) | ミケランジェロ・アントニオーニ |
1963年 | 「都会を動かす手」(イタリア) | フランチェスコ・ロージ |
1962年 | 「僕の村は戦場だった」(ソビエト連邦) 「家族日誌」(イタリア、アメリカ) |
アンドレイ・タルコフスキー ヴァレリオ・ズルリーニ |
1961年 | 「去年マリエンバートで」(フランス、イタリア) | アラン・レネ |
1960年 | 「ラインの仮橋」(フランス) | アンドレ・カイヤット |
1959年 | 「ロベレ将軍」(イタリア) 「戦争・はだかの兵隊」(イタリア、フランス) |
ロベルト・ロッセリーニ マリオ・モニチェリ |
1958年 | 「無法松の一生」(日本) | 稲垣浩 |
1957年 | 「大河のうた」(インド) | サタジット・レイ |
1956年 | 該当なし | 該当なし |
1955年 | 「奇跡」(デンマーク、ベルギー) | カール・テオドール・ドライヤー |
1954年 | 「ロミオとジュリエット」(イギリス) | レナート・カステラーニ |
1953年 | 該当なし | 該当なし |
1952年 | 「禁じられた遊び」(フランス) | ルネ・クレマン |
1951年 | 「羅生門」(日本) | 黒澤明 |
1950年 | 「裁きは終りぬ」(フランス) | アンドレ・カイヤット |
1949年 | 「情婦マノン」(フランス) | アンリ=ジョルジュ・クルーゾー |
1948年 | 「ハムレット」(イギリス) | ローレンス・オリヴィエ |
1947年 | 「Sirena」(チェコスロバキア) | カレル・シュテクリー |
1946年 | 「南部の人」(アメリカ) | ジャン・ルノワール |
1942年 | 「Bengasi」(イタリア王国) 「偉大なる王者」(ドイツ国) |
アウグスト・ジェニーナ ファイト・ハーラン |
1941年 | 「La corona di ferro」(イタリア王国) 「世界に告ぐ」(ドイツ国) |
アレッサンドロ・ブラゼッティ ハンス・シュタインホフ |
1940年 | 「L’assedio dell’Alcazar」(イタリア王国) 「白夜の果てに」(ドイツ国) |
アウグスト・ジェニーナ グスタフ・ウィッキイ |
1939年 | 「Abuna Messias」(イタリア王国) | ゴッフレード・アレッサンドリーニ |
1938年 | 「空征かば」(イタリア王国) 「オリンピア」(ドイツ国) |
ゴッフレード・アレッサンドリーニ レニ・リーフェンシュタール |
1937年 | 「シピオネ」(イタリア王国) 「舞踏会の手帖」(フランス) |
カルミネ・ガローネ ジュリアン・デュヴィヴィエ |
1936年 | 「リビア白騎隊」(イタリア王国) 「Der Kaiser von Kalifornien」(ドイツ国) |
アウグスト・ジェニーナ ルイズ・トレンカー |
1935年 | 「おもかげ」(イタリア王国) 「アンナ・カレニナ」(アメリカ) |
カルミネ・ガローネ クラレンス・ブラウン |
1934年 | 「Teresa Confalonieri」(イタリア王国) 「アラン」(イギリス) |
グイド・ブリニョーネ ロバート・J・フラハティ |
1932年 | 「自由を我等に」(フランス) | ルネ・クレール |
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