イングリッド・バーグマンのすべて

 


イングリッド・バーグマン(Ingrid Bergman, 1915-1982)は北欧スウェーデン出身の女優です。

イングリッド・バーグマンといえば、何といっても有名なのは映画「カサブランカ」(1942)で演じたヒロインのイルザ役でしょう☆

可愛かったですねぇ~!あの頃のバーグマン、めっちゃ綺麗で好きです。

一応、説明しておくと名画「カサブランカ」はマイケル・カーティス監督の映画で、イングリッド・バーグマンのお相手をしたのはハンフリー・ボガートという俳優。

この方、日本で言うなら高倉健さんのように渋くてタフガイな感じの人気スターです。

 

この映画の中でハンフリー・ボガートが、イングリッド・バーグマンを見つめながらグラスを傾けてこう言うんですね。

「Here’s looking at you, kid」

そう、「君の瞳に乾杯」という意味です♪名セリフが生まれた作品なのであります。

ちなみに山田洋次監督の映画「虹をつかむ男」で、ヒロインの田中裕子がやってた喫茶店の名前も、「カサブランカ」でしたね。

映画「カサブランカ」は、アカデミー作品賞、監督賞、脚色賞を受賞しました。

残念ながら「カサブランカ」ではイングリッド・バーグマンは受賞を逃しましたが、実は彼女、生涯でアカデミー主演女優賞を2回、助演女優賞を1回受賞しています。

さらにイングリッド・バーグマンは、ゴールデングローブ賞エミー賞、トニー賞なども授与されたことがある実力派女優なんです☆

これであとグラミー賞もらってたら、EGOT(イーゴット)ですよ!スゴイ!

 


では、イングリッド・バーグマンがアカデミー賞主演女優賞を受賞した2本の作品は何かというと・・・。

あ、その前に、まずスウェーデンにいたイングリッドは、1937年に21歳という若さで既に結婚しています。お相手は歯科医だったそうで、娘も1人生まれています。その後、単身渡米してきて1939年24才の年に初めてアメリカ映画「別離」に主演します。この映画はスウェーデン映画「間奏曲」のリメイクだそうです。


主演俳優は「風と共に去りぬ」や「ピグマリオン」で有名なレスリー・ハワード。この映画のヒットで、イングリッドはいきなりハリウッドで人気女優となります。

そして1941年には、「オズの魔法使」や「風と共に去りぬ」などを監督したヴィクター・フレミングの「ジキル博士とハイド氏」に出演。スペンサー・トレイシーと共演し、こちらもヒット作となりました。

ちなみに、イングリッドはこの頃から、「キング・コング」や「風と共に去りぬ」や「スタア誕生」などの製作を手がけた名プロデューサーのデヴィッド・O・セルズニックに評価され、女優としての彼女を支援してくれていたようです。

そして翌年1942年、「カサブランカ」に出演。

さらにその翌年の1943年には、米作家アーネスト・ヘミングウェイの小説「誰がために鐘は鳴る」が原作の映画「誰が為に鐘は鳴る」に主演します。

なんとこの時のお相手はゲイリー・クーパーです。アメリカのスーパースター的俳優ですね。

しかもIMDbによるとヘミングウェイに「ヒロインのマリア役をやるなら、髪の毛をショートに切らなければならないよ?」といわれ、イングリッドは迷わず「マリア役のためなら、髪だって切るわ!」とバッサリ切ったという逸話があるそうです。

 


で、1944年、いよいよアカデミー賞主演女優賞に輝いた作品、の1本目「ガス燈」(1944)に出演します。

実はイングリッド、「ガス燈」ではアカデミー賞のほかにもゴールデングローブ賞主演女優賞にも輝いています。

イングリッド・バーグマンは1915年生まれなので、「カサブランカ」が27才、「誰が為に鐘は鳴る」が28才、本作「ガス燈」は29才の時の作品になりますね。

 

「ガス燈」は夫が妻をジワジワと心理的に追い詰める策を講じるという、ちょっと怖いサスペンスなんですが、夫役はフランスの俳優シャルル・ボワイエが演じています。

そして監督は映画「マイ・フェア・レディ」や「フィラデルフィア物語」などで有名なジョージ・キューカーです。

あと、メイド役として出演している若い女優は、海外ドラマ「ジェシカおばさんの事件簿」でおなじみのアンジェラ・ランズベリーで、彼女にとって映画デビュー作だったそうです。

原作はイギリスの戯曲みたい。そのため舞台もロンドンですね。

 


さて、その後イングリッドは1945年、今度は名作「我が道を往く」の続編(もしくは前編)にあたる映画「聖メリーの鐘」に主演。監督はレオ・マッケリー。お相手の俳優は「我が道を往く」にも主演しアカデミー賞に輝いたビング・クロスビーです。

ビング・クロスビーという人は、俳優としても成功しましたが、さらに歌手としてもメチャクチャ有名です。

何せあのクリスマスソングの定番「ホワイト・クリスマス」(1942)、「サイレント・ナイト(きよしこの夜)」(1935)などを歌って大ヒットさせた歌い手さんですからね♪

イングリッドは「聖メリーの鐘」でゴールデングローブ賞主演女優賞に輝きます。

 


そして同じく1945年にアルフレッド・ヒッチコック映画「白い恐怖」に出演。製作は先ほど紹介した名プロデューサーのデヴィッド・O・セルズニック。お相手の俳優は「紳士協定」や「ローマの休日」のグレゴリー・ペックです!

それと、この映画の幻想シーンのイメージを画家のサルバドール・ダリが担当したことも話題になりました。

ちなみにヒッチコックはイングリッドを大変気に入っていたそうです。結局、イングリッドはヒッチコック映画に3本出演しています。

さらにヒッチコックお気に入りの女優はもう1人いて、グレース・ケリーがそうです。そのため、グレース・ケリーとイングリッド・バーグマンの2人は、「ヒッチコック映画の2大ヒロイン」「永遠の2大クール・ビューティ」などと呼ばれているみたい。

ちなみに、グレース・ケリーは後にモナコ王妃となりますし、イングリッド・バーグマンは、なんとスウェーデン語、ドイツ語、英語、イタリア語、フランス語の5ヶ国語を話せたというから知的な美女と謳われていたのもうなずけます。

下の動画は、1979年にヒッチコック(80歳の年)がアメリカ映画協会(AFI)より生涯功労賞を受賞した際に、お祝いのスピーチをしているイングリッド・バーグマン(64歳の年)です。ヒッチコックのことを「尊敬する天才」と称えています。



さて、そんなヒッチコック映画2本目は、翌年1946年の映画「汚名」。

こちらも製作は、やはりデヴィッド・O・セルズニック。ただし共演者は人気俳優のケイリー・グラントです。

この作品もイングリッド・バーグマンの代表的な作品の1つとなりました。

さらに1947年に舞台「ロレーヌのジャンヌ」でトニー賞主演女優賞に輝き、1949年には、ヒッチコック映画3本目の「山羊座のもとに」に主演します。

この映画「山羊座のもとに」で、イングリッドとヒッチコックは、演技や撮影方法に関してケンカをしていたそう。

ある時、「長回しが過ぎる!」とイングリッドが怒鳴ったのを聞いて、ヒッチコックが「イングリッド、たかが映画じゃないか」となだめたという逸話があります。

 


そして、1950年、イタリア映画「ストロンボリ/神の土地」に主演するのですが、なんと、この作品の監督ロベルト・ロッセリーニと、お互い既婚者ながら不倫。後にスキャンダルとなり、6年程ハリウッドから離れます。

結局、イングリッド・バーグマンとロベルト・ロッセリーニ監督はお互い離婚してから1950年に結婚。同年息子が生まれ、その後双子で女の子2人が生まれます。

なんと、この2人の女の子のうちの1人はイザベラ・ロッセリーニという女優です。え?知らないって?実は、イザベラ、あの「タクシードライバー」や「ディパーテッド」などで有名な映画監督マーティン・スコセッシの3番目の妻なんですね。結局離婚していますが。

イングリッド・バーグマンの娘がマーティン・スコセッシ監督の元妻ってのは、さすがに驚きました(笑)

ちなみに、その後イングリッド・バーグマンとロベルト・ロッセリーニ監督も1957年に離婚。イングリッドは、さらに翌1958年にスウェーデンの演劇関係者と3度目の結婚をします。こちらは約20年続きましたが、1975年、60才の年にイングリッドは熟年離婚をしています。

いやはや、情熱的ですよね。まさに恋愛と仕事に生きた女優ですね!

 


イングリッドのキャリアに戻りましょう。

1956年、不倫スキャンダルでハリウッドを離れてから約6年後に映画「追想」に出演します。いわばアメリカ映画復帰作だったのですが、なんとこの役で2度目のアカデミー主演女優賞を受賞しちゃいます(笑)ついでにゴールデングローブ賞主演女優賞も授与されています。

2度目の主演女優賞に輝いた瞬間の動画↓

残念ながら授賞式には出席できなかったようですが、代わりに共演もしていて親交のあった俳優ケイリー・グラントが受け取る役を代行してくれています。

「追想」は「さよならをもう一度」などで有名なアナトール・リトヴァクが監督。「王様と私」や「荒野の七人」で知られるユル・ブリンナーがお相手の俳優。

原作は、ロシアのアナスタシア皇女が革命で殺されたとされているが、実は生きているのでは?という有名な伝説を元にしているそうです。

この伝説はニコライ二世一家と、祈祷家ラスプーチンが関わっていて、日本でも「ルパン三世 ロシアより愛をこめて」や「名探偵コナン 世紀末の魔術師」などで扱われているテーマですね。

さてさて、翌年1957年にロッセリーニ監督とは離婚しますが、キャリアの方は再び順調になり、1959年にはテレビドラマ「ねじの回転」に出演し、エミー賞を受賞しています。

ちなみに、1982年のTVドラマ「ゴルダと呼ばれた女」で2度目のエミー賞を受賞しています。

そして、60歳の年1975年に3度目の離婚をする1年前の1974年に「オリエント急行殺人事件」に端役で出演。

なんとこの役で3度目のアカデミー賞(ただし今回は助演女優賞)に輝きます。

しかも受賞式でステージ上からイングリッド・バーグマンの名前を呼んだプレゼンターは、なんと海外ドラマ「刑事コロンボ」のピーターフォークと、「卒業」「明日に向って撃て!」で有名な女優キャサリン・ロスではないですか!豪華~ヽ(´▽`)/

助演女優賞を受賞した瞬間の公式動画↓

監督は「十二人の怒れる男」などで知られるシドニー・ルメット。原作はもちろんイギリスの推理作家アガサ・クリスティです。

この映画はキャスティングの豪華さも話題になるほどで、イングリッドのほかに「007」シリーズのショーン・コネリーや、ハンフリー・ボガートの妻ローレン・バコール。

さらに俳優ヴァンサン・カッセルの父ジャン=ピエール・カッセル、そして主人公の名探偵エルキュール・ポワロ役は「エリン・ブロコビッチ」の弁護士役でも知られるアルバート・フィニーが演じています。

ストーリーも好きだし、キャストも豪華なので、ぜひ一度見てみてください(´ー`)オススメ☆
 
 
イングリッド・バーグマンが出演した映画作品については面白いDVDセットが発売されています。

彼女が出た有名な作品ばかりを10本集めたDVDセットみたいです。なかなか斬新な売り方ですね♪

しかも10本もついてて、価格はAmazonでなんと1,944円(送料込み)でした。(2014年10月現在)

これは普通に買うよりかなりお得!チョットいいかも(笑)

ちなみに内容は、「カサブランカ」、「汚名」、「誰が為に鐘は鳴る」、「ガス燈」、「ジキル博士とハイド氏」、「ジャンヌ・ダーク」、「凱旋門」、「聖メリーの鐘」、「白い恐怖」、「山羊座のもとに」です。
 
 
最後に、イングリッド・バーグマンは1980年に自伝本を出版しています。

彼女が亡くなる2年ほど前になりますね。

もちろん、ロッセリーニ監督とのスキャンダルや、ヒッチコック監督とのエピソードなど、イングリッドの情熱的な、恋愛に生きた女優としての波乱万丈な人生を垣間見ることができる、貴重な著書と言えるでしょう☆
 
 
ちなみにイングリッド・バーグマンの出演作は、残念ながらHulu(フールー)では見つけることができませんでしたが、WOWOWスカパー!で何度か放送されているようです。要チェック!

WOWOW

 
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