「フランシス・フォード・コッポラ」タグアーカイブ

ニコラス・ケイジのすべて



ニコラス・ケイジ(Nicolas Cage、1964年- )は、アメリカはカリフォルニア州出身の俳優です。

何といっても、叔父が映画監督のフランシス・フォード・コッポラというのは有名な話。ニコラス・ケイジの父親の弟がフランシス・フォード・コッポラです。

父親は大学教授で小説家、母親はバレエ・ダンサー、2人いる兄のうち1人は映画監督、いとこには女優のソフィア・コッポラなどがいるみたいです。芸能一家ですね。

ただ、若い頃はオーディションなどでニコラス・コッポラという本名を出すと、叔父のフランシスのことばかり聞かれたので、後にニコラス・ケイジという芸名で俳優をやることにしたのだそうです。ちなみにケイジはアメリカのコミックの主人公の名前からとったらしいです。

フランシス・フォード・コッポラ↓


ニコラス・ケイジは、自身でもサターン・フィルムズ(Saturn Films)という映画制作会社を設立して、プロデュース業や監督にもチャレンジしています。初監督作品は「SONNY ソニー」(2002年)で、ジェームズ・フランコ主演。軍を除隊した青年が荒んだ生活から立ち直ろうとするシリアスな物語です。

ちなみに、Saturnとは悪魔のサタン(Satan)ではなく、土星という意味ですので、お間違いなく(笑)

代表作は、まず1986年の「ペギー・スーの結婚」で女優キャスリーン・ターナーと共演します。この映画、監督はフランシス・フォード・コッポラだったんですね。この作品、なかなか良かったなぁ~☆

 


その後だいぶハショリますが(笑)、1994年に映画「あなたに降る夢」に主演。ラブストーリーなんですが、この作品も良かったなぁ~♪共演者の女優はブリジット・フォンダ。この人はヘンリー・フォンダの孫です。伯母はジェーン・フォンダ。

ストーリーは、宝くじで大金が当たった警察官男性が、いきつけのレストランのウェイトレスをしている女性に恋をするというもの。実は、ニコラス・ケイジの2014年現在の妻は、元ウェイトレスの女性なんですね。不思議な偶然ですよねヽ(´▽`)/

同じく1994年の映画「不機嫌な赤いバラ」にも出演しますが、共演者はなんとシャーリー・マクレーンです。ビリー・ワイルダー監督の映画で「アパートの鍵貸します」など複数本の主演を務めた、あの女優さんですね。

ちなみに、この映画は最高傑作です。ニコラス・ケイジ出演作の中でも、一番好きな作品の1つですね☆

笑えて、ドキドキして、最後は感動できて、ガッツポーズしちゃいますよ(笑)

 


1996年には、「リービング・ラスベガス」に出演し、アカデミー主演男優賞に輝きます。また、ゴールデングローブ賞でも男優賞を受賞しました。

さらに同年「ザ・ロック」という映画で、ショーン・コネリーと共演。マイケル・ベイが監督ということもあってエンタメ性の強い面白い作品でした。他に「アポロ13」や「トゥルーマン・ショー」などの俳優エド・ハリスなんかも出演しています。

1997年には、映画「コン・エアー」に出演し、俳優ジョン・キューザックやジョン・マルコヴィッチらと共演。この時のニコラス・ケイジは、かなりマッチョでした。体を鍛えたのかな?

 


1998年には、映画「フェイス/オフ」でジョン・トラボルタとW共演。体と中身が入れ替わるという面白い設定でした☆


同年には映画「シティ・オブ・エンジェル」でメグ・ライアンと共演。「ベルリン・天使の詩」のリメイクで、ニコラス・ケイジが天使の役です。

 


2000年には映画「60セカンズ」で、アンジェリーナ・ジョリーと共演。この作品は「バニシングin60″」(1974)のリメイクとのことです。

同じく2000年には「天使のくれた時間」に出演。この映画はフランク・キャプラ監督の「素晴らしき哉、人生!」をモチーフにした作品。もしもあの時違った選択をしていたら人生はどうなっていただろう?というのがテーマになっています。

共演のヒロイン役には女優ティア・レオーニ。「Xファイル」で有名な俳優デイヴィッド・ドゥカヴニーの元妻です。

2001年には、「コレリ大尉のマンドリン」でペネロペ・クルスと共演しています。ちょっと意外な組み合わせだな~☆

そして2005年には大ヒット映画「ナショナル・トレジャー」に出演。「キッド」「あなたが寝てる間に・・・」などで有名なジョン・タートルトーブ監督のディズニー映画。Wikipediaを見ると350億円近くの興行成績をたたき出したみたいですね!おそらくニコラス・ケイジ自身も最大のヒット作になったことでしょう。

 


ドイツの女優ダイアン・クルーガーや、ジャスティン・バーサ、ショーン・ビーン、ハーヴェイ・カイテルらが共演。

そしてニコラス・ケイジ演じる主人公の父親役には、女優アンジェリーナ・ジョリーの実の父親ジョン・ヴォイトが、さらに祖父役は、名画「サウンド・オブ・ミュージック」のクリストファー・プラマーが担当するなど豪華なキャスティングです。

個人的にも、ニコラス・ケイジの作品の中でベスト3に入るくらい好きな作品です☆

この作品は続編も製作され、2007年に「ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記」が公開されました。



続編には、エド・ハリスやヘレン・ミレンも参加して、さらに盛り上がり、Wikipediaによると、ニコラス・ケイジの主演した作品で1番興行収入が高いそうです。額は1作目より約100億円多い、450億円ほどだそうです。スゴイですね!どのくらいスゴイかというと、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」より上です

ちなみに、この作品のプロモーション活動の一環でニコラス・ケイジとジョン・タートルトーブが来日した際には、3作目は日本で撮るぞー!みたいなことを言っていたんですが、2014年現在、結局まだ製作されていません(笑)

そのかわり、同じジョン・タートルトーブ監督とタッグを組んで2010年に「魔法使いの弟子」という映画に出演しました。こちらも大変面白かったです。共演者にはモニカ・ベルッチなども出演しています。

同年2010年には、ブラッド・ピットが製作に参加した主演クロエ・モレッツの「キック・アス」にもビッグ・ダディ役として出演しています。

 


また、少し戻りますが2007年には「NEXT -ネクスト-」、2009年には「ノウイング」とスマッシュ・ヒット作品に出演しています。

ただ、2009年頃に浪費癖から財政難になってしまい税金を滞納して所有していた何軒かの家を競売にかけたと報道されました。

たしかに、ニコラス・ケイジは大の車好きで、フェラーリやランボルギーニを何台も所有しているそうです。お城のような別宅を何軒も所有しているとか、恐竜の化石のコレクションなどかなり派手にお金を使っていたそうです。

そのせいなのか、最近はたくさんの映画に出演していますね。まあ、映画ファンとしては、たくさんの作品に出演してくれて嬉しい限りですね♪

「ゴーストライダー」「ゴーストライダー2」「デビルクエスト」「ゲットバック」などに出演しています。

プライベートでは、3度結婚しています。最初は海外ドラマ「ミディアム」で有名な女優パトリシア・アークエットと1995年から2001年まで結婚していました。

2度目は2002年に、なんとマイケル・ジャクソンとも結婚していた、エルヴィス・プレスリーの娘リサ・マリー・プレスリーと結婚してるんですね!

パトリシア・アークエット(左)と、リサ・マリー(右)↓

 


ただ、この結婚はわずか3ヶ月で破局し、2年後の2004年には正式に離婚が成立しています。一部マスコミでは、ニコラス・ケイジはエルヴィスプレスリーの大ファンだから、トロフィー・ワイフだったのではないか?と報じました。

そして、3度目の結婚は、2004年に当時ロスの寿司屋でウェイトレスをしていた韓国系アメリカ人の一般女性と電撃結婚。前述したとおり、まさに「あなたに降る夢」のようなシンデレラ・ストーリーですね。2005年、2人の間には男の子も誕生しています。

何にせよ、今後もますます、たくさんの作品でニコラス・ケイジの活躍する姿が見られることを期待しています♪

願わくば、ジョン・タートルトーブ監督と「ナショナル・トレジャー」第3弾を日本篇で!もしくは「魔法使いの弟子」の第2作目が公開されたら嬉しいな~☆

あ、そーいえば、ニコラス・ケイジがシルヴェスター・スタローンやジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、アーノルド・シュワルツェネガーらが出演して豪華キャストが話題となった「エクスペンダブルズ」シリーズの第3弾に出演するかもという噂が流れていましたが、結局、ハリソン・フォードとメル・ギブソンがゲスト出演するということになりましたね。ちょっと残念。

ニコラス・ケイジとウィル・スミスなんて組み合わせはどうかしら?頭脳派と肉体派の2人が刑事役で相棒なんて面白そうじゃない?(笑)
 
 
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黒澤明のすべて

 

黒澤明(1910-1998)は、日本の東京都 品川区出身の映画監督です。

もう説明するまでもないくらい、誰もが一度は名前を聞いたことがある監督でしょう(笑)個人的は、日本の好きな監督トップ3の1人です。山田洋次監督と同率1位という感じでしょうか♪

2014年8月にはジブリの宮崎駿さんが、日本人として2人目のアカデミー名誉賞を受賞することが発表されましたが、実は日本人として初めてアカデミー名誉賞を授与されたのは黒澤明 監督です。

アカデミー賞では他にも外国語映画賞を「羅生門」と「デルス・ウザーラ」で2度も受賞しています。(「羅生門」の時には、まだ外国語映画賞という賞自体が存在しませんでしたので正確には特別賞の1つだった名誉賞という名前の賞を受賞しています。ただし、この時の名誉賞は現在の名誉賞とは異なり、現在の外国語映画賞と同じ意味でした。)



そして、上の動画は、1986年に開催された第58回のアカデミー賞受賞式で作品賞のプレゼンターとして出席した際のオスカー公式動画です。

なんとビリー・ワイルダー、ジョン・ヒューストンの3人で作品賞の発表を行ったんですね。あのワイルダーと黒澤明が隣り合わせにいるなんて信じられない光景ですね!

ちなみに、ジョン・ヒューストンは映画「荒馬と女」というマリリン・モンローとクラーク・ゲーブルの遺作となった映画を監督した人で、ハンフリー・ボガートとも仲がよかったみたいで数多くのボガート主演映画を撮った人です。

 

話を黒澤監督に戻しましょう。黒澤明はアカデミー賞のほかにも世界三大映画祭の、ヴェネチア国際映画祭では「羅生門」が金獅子賞を、カンヌ国際映画祭では「影武者」がグランプリを、ベルリン国際映画祭では「生きる」がベルリン上院特別賞などを受賞しています。

このように、日本国内ではもちろん外国でも、例えばスティーヴン・スピルバーグやジョージ・ルーカス、フランシス・フォード・コッポラ監督などが黒澤ファンであることを公言しているほか、トム・クルーズなども来日時には「用心棒」が好きだと答えてます。

 

ちなみに、黒澤作品といえば以下の5人は常連かつ日本を代表するスターでもありますので、ぜひ知っておきたいところです。

1人目は、三船敏郎(みふね としろう)
三船敏郎は日本でも大スターですが「世界のミフネ」といわれているほど世界的な人気俳優です。黒澤作品のほとんどの主演を務めているとともに、「黒部の太陽」で石原裕次郎と共演したり、「男はつらいよ」で渥美清とも共演を果たしています。タレントの三船美佳の父にあたります。

2人目は、志村喬(しむら たかし)
この方も黒澤映画には欠かせない名俳優で、三船敏郎とはプライベートでも父親的存在として家族ぐるみで付き合っていたようです。やはり「男はつらいよ」でもタコ社長の工場で働くヒロシの父役で何度か出演しています。

「七人の侍」の志村喬(前方左)と、三船敏郎(前方右)↓


3人目は、香川京子(かがわ きょうこ)
香川京子も黒澤映画で三船敏郎の妻役だったり主演級の役で出演していることが多いです。黒澤映画では、ほかに原節子や京マチ子なんかも出演していますが、個人的には香川京子が一番カワイイと思います♪ヽ(´▽`)/

4人目は、仲代達矢(なかだい たつや)
三船敏郎の宿敵役として登場することが多いです。

5人目は、加山雄三(かやま ゆうぞう)
若い人には意外かもしれませんが、歌手であり役者でもあるんですね。加山雄三は。黒澤映画では、若い好青年役として三船敏郎と何度か共演しています。次世代の主役という感じの役柄が多いですね。

 
 

ほかにも常連の名わき役さんなどがいらっしゃいますが、とりあえず主要な俳優・女優として上の5人を覚えておくといいと思います。
 
 
さて、ではいよいよ一番大事な黒澤作品の数々をご紹介していきましょうか☆

黒澤明が監督した映画は全部で30作です。ほぼすべてが傑作と言ってもいいのですが(笑)、

まず黒澤映画といえば、有名なのは「七人の侍」「生きる」「用心棒」「椿三十郎」「赤ひげ」「まあだだよ」あたりですね。外国的には「羅生門」などもアカデミー賞受賞作として有名かもしれません。

ちなみに「羅生門」は嬉しいことに、2014年11月現在、Hulu(フールー)で配信されています☆
 
 
結論から言うと、個人的にも今挙げた作品達は、どれも最高ですヽ(´▽`)/

この中で甲乙つけるのは難しいですが、789jun的には特に「赤ひげ」「まあだだよ」「生きる」がトップ3です。

詳しくは各作品の詳細ページでご紹介しますが、

まず「赤ひげ」は、主演は三船敏郎、準主役は加山雄三、そしてなんと香川京子さんが色目を使う女性役で登場しています。

黒澤明の集大成とも言われることがある程ディテールにまでこだわった完璧な作品。

ストーリーも最高ですし、各役者さんたちが本当にイイです。

感動に次ぐ感動、ジーンとくるシーンが多く、作品自体は結構長くて185分もあるのですが、あっという間に終わってしまった感じがしました。

ラストシーンを見ながら、もっとあの世界にいたいと思えるくらいです。
 
 
2本目の「まあだだよ」は、主演が松村達雄で、その妻役に香川京子さんが出演しています。

全編にわたって全てが美しい作品。

音楽や演出、ストーリーまで最高に好きです。所ジョージや井川比佐志、寺尾聰、吉岡秀隆なども出演しています。

セリフの1つ1つが心に残るんですね。すごくエールをもらえる作品ですよ☆

ちなみにこの作品が黒澤明が監督した最後の映画となりました。

嬉しいことに「まあだだよ」は、Hulu(フールー)でオンライン配信されていますよ☆(2014/11現在)
 
 
3本目の「生きる」は、これまた最高傑作です。

主題がすごい上に、主演の志村喬の演技がスゴイです。

ゲーテの「ファウスト」やライフワーク、生きがい、若さ、女性、酒など、人生で何が大切なのか、本当の意味で充実した人生を生きるということがどういうことなのかを教えてくれる物語です。

個人的には、この映画を観た後の感動が、なんとなく安岡章太郎の「サーカスの馬」を初めて読んだ時の感動と似ていて懐かしくなりました。胸が熱くなりますよ。
 

 


さて、個人的な黒澤映画ベスト3は以上ですが、まだまだ傑作がたくさんあるのが黒澤監督のすごいところです。

まず、時代劇もの、すなわち三船敏郎主演もので素晴らしい3作といえばやはり下の3作でしょう♪

1本目は「用心棒」です。

三船敏郎が主演で、桑畑三十郎という腕の立つ浪人を演じています。とはいえ、桑畑というのは偽名で、三十郎がこの町に来る途中、たまたま桑畑を通りかかったため、とっさに思いついたものと思われます。

他に仲代達矢、志村喬、東野英治郎なども出演。

あらすじは、荒涼としたある町を通りかかった三十郎が、2つの対立するやくざ勢力に対して自分を用心棒として売り込み、たくみに相打ちをさせるよう仕組んでいくんですね。

この作品の魅力は、三十郎が一見するとアラクレ者に見えるし、実際に剣の腕も相当なものなのにもかかわらず、実は心優しく、知的であるというところ。

カッコ良いですよー!そりゃ~トム・クルーズもこの作品のファンになりますよ☆

あ!ちなみに「用心棒」はケヴィン・コスナーとホイットニー・ヒューストン主演の大ヒット映画「ボディガード」の中でも登場しています。余談ですが、ケヴィン・コスナー演じる主人公は「用心棒」をこれまで何度みたかとたずねられたシーンで、なんと「62回だ」と答えています(笑)アメリカでも評価が高いんですね!

2本目は「椿三十郎」。

タイトルのとおり三船敏郎が椿三十郎という浪人を演じています。そうです「用心棒」と同じ三十郎です。

直接的なストーリー上のつながりはほとんどありませんが、「椿三十郎」は「用心棒」の続編的な作品といわれています。

今度は、とある若侍たちの会合を偶然聞いてしまうところから、どことなく頼りなく、しかし善意を感じられるお侍さん達を成り行きで三十郎が助太刀することになるというお話です。この映画も無敵の剣さばきがカッコイイのはもちろん、さらに知的でいいんですよー!

その若いお侍さん達は、加山雄三や田中邦衛などが演じています。豪華すぎ(笑)他には志村喬、そして仲代達矢はまたまた三船のライバル役で登場します。

原作は、山本周五郎の小説「日日平安」です。

ちなみに、「椿三十郎」は織田裕二主演で2007年にリメイクされました。

観てみた感想は、想像していたよりカッコ良かったです♪織田裕二なかなか似合ってました。

ライバル役には豊川悦司、お侍さんには松山ケンイチ、佐々木蔵之介など。

他、中村玉緒、小林稔侍、風間杜夫、藤田まこと、鈴木杏らも出演しました。

そして3本目は「七人の侍」です。

もう誰もが知っている代表作ですよね。こちらも主演は三船敏郎、志村喬です。その他、黒澤映画常連の藤原釜足や左卜全、東野英治郎らも出演しています。

この作品はストーリーが良くできています。個人的には、なんとなく「十二人の怒れる男」を想い出すような、癒しとエール、そして勇気をもらえる映画です。

あらすじは、悪い野武士たちに自分たちの村が襲われ、農作物やひどい場合には農民の妻まで奪われてしまった農民たちが、侍を7人雇って野武士を撃退しようと決意するというお話。

運命的に集まった侍たちにも、それぞれドラマがあり、それぞれの想いを胸に悪に立ち向かう姿がなんとも感動的で見入ってしまいますよ☆

 


さてさて、まだまだ黒澤監督の映画で面白い作品はたくさんあります♪

例えば、次の6本。

1本目は、「悪い奴ほどよく眠る」。もう題名だけでもインパクト大ですよね。

主演は三船敏郎ですが、時代劇でなく現代の話しです。サラリーマンとしてスーツ着てます。復讐劇です。

最初はフランク・キャプラ監督の「スミス都へ行く」のような感じになるのかな?と思っていたら・・・まさかの結末で、ものすごい強く印象に残る問題提起の仕方だなぁと感心したのを覚えています。

海外ドラマ「リベンジ」って着想ここからきてるのかな?プロットがスゴく似てるんですよねぇ。。とすると最後は・・・。

香川京子が三船敏郎の恋人役です。ほかに志村喬、森雅之、菅井きんなどが出演。さらに、笠智衆が検事役を、田中邦衛が殺し屋の役を演じていますよ。
 
 
2本目「」は、日米合作映画で、スティーヴン・スピルバーグがワーナー・ブラザーズへ働きかけたことで実現したことから、日本語版にはスティーヴン・スピルバーグ提供というクレジットが入りました。

夏目漱石の小説「夢十夜」のように、『こんな夢を見た』という言葉から始まるオムニバス形式の映画です。漱石の小説は10の話から構成されていますが、黒澤監督の「夢」は8つの話で構成されています。

感想としては、美しいです。この一言に尽きます。本作の中に出てくるキツネの嫁入りの実写版を観たときには、ちょっとゾクッとさえしました。

作品全体を通して、なんとなくですが後の「まあだだよ」にも引き継がれているような世界観を感じますね。

出演は、寺尾聰、倍賞美津子、原田美枝子、井川比佐志、笠智衆、渡辺哲、いかりや長介、そして驚いたことにゴッホ役で映画監督のマーティン・スコセッシが俳優として出演しています!
 
 
3本目「素晴らしき日曜日」も、なかなか良かったなぁ~♪いままで紹介してきた黒澤映画とはテイストが違って爽やかなラブコメに近いです。

けなげというか、純朴というか、素朴で愛らしいラブストーリーなんですよね。途中、映画の中の人物が映画館でみている劇場の観客達に呼びかけるという斬新な試みもなされています。

出演は沼崎勲と中北千枝子。2人で喫茶店を開業する夢を語り合うところなんて素敵です♪起業を目指している人にとってのエール映画でもありますよんヽ(´▽`)/

WOWOWの作品解説では、D・W・グリフィスのサイレント映画「素晴らしい哉人生」(原題:Isn’t Life Wonderful?)をヒントに制作された映画とのことです。こちらの映画も黒澤監督の「素晴らしい日曜日」同様、戦後の町で若いカップルが未来に希望を見出すという内容とのことです。

フランク・キャプラ監督の「素晴らしき哉、人生!」(原題:It’s a Wonderful Life)ではないので注意です。似た題名で混乱しますよね(笑)余談ですが、もう1つ韓国映画に「素晴らしい一日」という映画もあります(笑)
 
 
4本目は「隠し砦の三悪人」です。

主演は三船敏郎、そして上原美佐という当時短大生だった女性がヒロインに抜擢されます。この女優さんは「私には才能がない」という理由で2年後に引退しています。

ほかに志村喬、藤原釜足、藤田進、千秋実らが出演。なんと、ジョージ・ルーカス監督の「スターウォーズ」(1977)は本作をヒントに制作されたようです。Wikipediaによれば、レイア姫のモデルは雪姫だったと監督自ら回想しているらしいです!驚きですね。でも言われてみれば、姫と勇者、そしてどこか笑える頼りない2人という構図が、たしかに同じだ(笑)

2008年には長澤まさみ、松本潤主演、樋口真嗣監督でリメイクもされました。タイトルは「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」。ほかに阿部寛、椎名桔平、宮川大輔なども出演しています。
 
 
5本目は「羅生門」。原作は芥川龍之介の有名な短編小説です。ただし内容は「羅生門」と「藪の中」を足しています。関係ないですが芥川龍之介の小説では「蜜柑」が好きです。

京マチ子がヒロインを熱演しています。大人向けの映画です。女の怖さみたいなものがヒシヒシと感じられます。

三船敏郎が、いつもとは違って活きのいい悪人を演じてます。志村喬も相変わらずイイ演技してます。

アカデミー名誉賞(現在の外国語映画賞)、ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞しています。

ちなみに「羅生門」は嬉しいことに、2014年11月現在、Hulu(フールー)で配信されています!
 
 
6本目は「天国と地獄」です。こちらも三船敏郎主演ですが、現代劇です。

三船敏郎が、会社の常務を演じてます。香川京子が妻役です。この夫婦の子供が誘拐されるという内容です。

ほか、仲代達矢、そして山崎努が犯人役をやってます。若い!
 
 
 
最後に観てすごく救われた2作をご紹介しておきます。

どですかでん」と「雨あがる」です。

 

まず「どですかでん」は、タイトルだけ聞いても意味がわからないかと思います。映画を観ればわかるのですが、「夢」よりもさらに幻想的というか変った映画構成で、黒澤明監督の「どん底」にちょっと似てるかな?でも「どですかでん」の方が面白いです。原作は、山本周五郎の小説。

田中邦衛、井川比佐志、松村達雄らが出演していますが、一番驚いたのは、芥川比呂志(あくたがわ ひろし)という俳優が出演していたこと。そうです、作家の芥川龍之介の実の息子(長男)なんですね!ちなみに芥川龍之介の子供は3人いて、全員、男です。

大学生の時に初めて見て衝撃を受けました。人それぞれが持つ悩みや心の弱さを描いた映画は、これほど観た人の心を強くしてくれるんだなと感じましたね。すごくエールをもらえる優しい映画です☆
 
 
もう1本の「雨あがる」は、実は黒澤監督の死後公開された作品です。脚本は黒澤明ですが、監督は何本か黒澤明の助監督を務めたこともある小泉堯史が担当。

プロデューサーは、黒澤明の実の息子にあたる黒澤久雄が務めました。こちらも山本周五郎の小説が原作です。

ストーリーが最高で、寺尾聡が演じる主人公の浪人は、剣術の腕前はピカいちなんですが、あまりに腕がたちすぎるため嫉妬や生意気だといわれるなど不遇が続きどこの城でも雇ってもらえずにいるんです。そして、今度こそは!と意気込み新しい城の門をたたくが・・・という物語。

そんな夫を支える妻を宮崎美子が演じているのですが、またこの人が素晴らしく心に残りセリフを言うんですね。このセリフはネタバレになるので、興味のある方は映画を観るか、または「管理人789junが選ぶ 名セリフ・名場面」ページで確認してくださいね☆

ほかに、三船史郎(三船敏郎の実の息子)、檀ふみ、井川比佐志、吉岡秀隆、原田美枝子、松村達雄、仲代達矢など豪華メンバーがたくさん出演しています。

 


ちなみに、僕は上記で紹介してきた黒澤映画のほとんど全てをWOWOWで観ました。WOWOWで、たまたま黒澤明監督の特集をやっていたため、ほぼすべての黒澤作品を放送していたんですね。

なので当然ブルーレイに残すこともできました。これはスゴクお得だと思います!オマケに解説までついてましたから、時代背景や役者・作品の説明なども聞けて最高です!WOWOW

もちろん他の監督特集、俳優・女優特集なども今後放送されることでしょう。

WOWOWには3チャンネルあり、それぞれのチャンネルで海外ドラマや洋画、音楽ライブに舞台、そして最近では錦織圭選手が決勝までいって話題になったテニスなどまでありますから、ぜひ加入しておくことをオススメしますヽ(´▽`)/

WOWOW

 
ざっと作品についての概要だけみてきましたが、いかがだったでしょうか?観たい作品ありましたか?

やはり黒澤明は偉大で、日本の映画監督の中でもNo1の才能の持ち主だと思います。今回は作品中心のページでしたが、機会があれば私生活や交友関係なども調べて、まとめておきたいなぁ~☆

では、最後に黒澤明監督の作品年表です↓(クリックで拡大)

ちなみに2014年11月現在、Hulu(フールー)で配信されている黒澤明の作品は以下の通りです♪

 

僕も大好きな傑作映画で黒澤明が最後に監督した映画「まあだだよ」、

映画「プリティ・ウーマン」で有名なハリウッド俳優リチャード・ギアが黒澤映画に出演したことで有名になった「八月の狂詩曲」、

 

アカデミー外国語映画賞などを受賞した「羅生門」、

早くも日本でのパパラッチ問題を取り上げた作品「醜聞」(スキャンダル)、

 

患者の手術中に性病(梅毒)に感染してしまった医師を描いた「静かなる決闘」、

そしてロシアの文豪ドストエフスキーの小説「白痴」を日本のサッポロに舞台を移して映画化した「白痴」などがあります♪

いやぁ~!ありがたいですねー☆

Huluで今すぐ視聴!今なら2週間 無料トライアル実施中!お早めに~☆


 
余談ですが、黒澤明は生前、文藝春秋誌の企画で100本の映画を選んでいます。

今後「エンタメ豆知識」ページで詳細を紹介するつもりですが、TOP5は次の作品を選んだそうです。(参考:NAVERまとめ

ちなみに、この100本について、黒澤明の実の娘にあたる黒澤和子が「黒澤明が選んだ100本の映画」(文春新書)という本を新たに構成し直して出版しています。
 
 
1位:「散り行く花」    (D・W・グリフィス監督)

2位:「カリガリ博士」    (ロベルト・ヴィーネ監督)

3位:「ドクトル・マブゼ」    (フリッツ・ラング監督)

4位:「黄金狂時代」    (チャールズ・チャップリン監督)

5位:「アッシャー家の末裔」    (ジャン・エプスタイン監督)
 
 
ご参考までに☆
 
 
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「レインメーカー」は最高のエール映画でSHOW?

 

↑写真は本作「レインメーカー」の時の写真じゃないです。どうしても見つからなかったので、すいません<(_ _)>ただ、二人ともだいたい、このくらいの若さの時の作品なので雰囲気はつかめるかなと☆
 
「レインメーカー」は1997年公開のアメリカ映画です。
 
マット・デイモンとクレア・デインズが主演ですが、共演者のダニー・デヴィート、ミッキー・ローク、ジョン・ヴォイトも強烈に印象の残っています。キャラ濃すぎ(笑)
 
マット・デイモンが弁護士になりたての青年を演じています。将来の期待に胸躍らせていたものの、知り合いに紹介してもらった就職先はミッキー・ローク演じる悪徳弁護士として有名な男の事務所。しぶしぶながら、そこで働くことになるものの、いきなり事務所がFBIに目をつけられボスはどこかへ姿を消してしまう始末。
 
仕方なくダニー・デヴィート演じる弁護士を目指してはいるものの万年、司法試験に落ちている男と、なんと、いきなり独立して事務所を構えます。しかも最初の訴訟相手は大会社の保険会社と海千山千のベテラン弁護士団に決まる。そんな時、病院で夫に暴力を振るわれケガしている女性(クレア・デインズ)と偶然知り合うが・・・というお話。
 
マット・デイモンといえば幼馴染のベン・アフレックと脚本を書き上げ主演を果たした「グッド・ウィル・ハンティング」で大ブレイクしましたが、なんと本作「レインメーカー」と同じ1997年公開の映画なんですね。「レインメーカー」が11月で、「グッド・ウィル・ハンティング」が12月にアメリカで公開されました。
 
ヒロインのクレア・デインズは本作の前年1996年に、ディカプリオと共演した「ロミオ+ジュリエット」でブレイクした女優さんで、最近では海外ドラマ「HOMELAND」に主演し数々の賞を総なめにしています。

今では、すっかり大人になった2人↓

 

監督は「ゴッドファーザー」シリーズで有名なフランシス・フォード・コッポラ。この人のお兄さんの子供、つまりフランシスから見て甥にあたるのが俳優ニコラス・ケイジなんですね。知ってました?
 
さて「レインメーカー」に話しを戻すと、製作に俳優マイケル・ダグラスの名前があるんですよ。知りませんでした。あ、ちなみに原題も「The Rainmaker」で、直訳すると「雨を降らす人」ですが、ここでは弁護士が主人公ということで雨をお金に例えた意味で使っていて「たくさんのお金を降らす=大金を稼ぎ出す人」という意味です。
 
誰がナゼそう呼ばれるのかは本編を観ればわかります。アメリカではパラマウントが、日本ではギャガが配給を担当しました。
 
そしてそして、このページの冒頭で述べたキャラの濃い共演者たちのことにも少し触れてきましょうかね♪5人ほど紹介しておきます。
 
ダニー・デヴィートは、映画「カッコーの巣の上で」「ツインズ」「バットマン リターンズ」などにも出演している俳優さんです。海外ドラマ「フレンズ」にも、ファイナル・シーズン10で、なんとストリッパー役で登場しています(笑)なんとなく海外ドラマ「サインフェルド」や映画「プリティー・ウーマン」のジェイソン・アレクサンダーに似ていますよね☆

ダニー・デヴィート↓


2人目は悪徳企業の弁護士役を演じたジョン・ヴォイト。ジョン・ヴォイトは、ブラピの実質的な奥さんである女優アンジェリーナ・ジョリーの実の父親です。知ってたかな?代表作としては「帰郷」「ミッション:インポッシブル」「エネミー・オブ・アメリカ」「ナショナル・トレジャー」などなど多数あります。
 
3人目はミッキー・ローク。マット・デイモン演じる青年が最初にお世話になる事務所のボスです。違法関係の事案にめっぽう強い弁護士役です(笑)ミッキー・ロークは一度俳優をやめてプロボクサーになり、その後再び俳優業に戻ってきたという少し変った経歴の持ち主。最近では「アイアンマン2」で悪役として登場しました。他にも「レスラー」「シン・シティ」「エクスペンダブルズ」などに出演しています。

左がジョン・ヴォイト、右がミッキー・ローク↓

 


4人目は、ヴァージニア・マドセン。なんとも愛らしい顔をした美人さんです。映画「サイドウェイ」が有名ですが、個人的には、なぜか「今宵、フィッツジェラルド劇場で」での彼女が記憶に残っています。また「こちらブルームーン探偵社」や「名探偵モンク」など、海外ドラマにも多数出演していて「フレイジャー」にもシーズン6の最後の方のエピソードに4話も出演しているんですね!
 
5人目は、テレサ・ライト。この方、なんとなんとアカデミー作品賞に輝いた「我等の生涯の最良の年」に主人公のフレデリック・マーチの娘ペギー役として出演していた女優さんなんです!ビックリでしょ?ほかにも「打撃王」という映画では伝説の俳優ゲーリー・クーパーの妻役を演じています。「ミニヴァー夫人」でアカデミー助演女優賞受賞。

左がヴァージニア、右がテレサ↓

 


あと不思議なのは、裁判官役で出演していたダニー・グローヴァーなのですが、Wikipediaによるとノンクレジットらしいです。全然気づきませんでした。友情出演ということなのかな?ダニー・グローヴァーって誰?という方のために説明しておくと、メル・ギブソンの出世作である映画「リーサル・ウェポン」シリーズで彼の相棒役を務めたアノ人です。
 
この映画は、まっすぐな志を持った青年と、現実的で戦略的な経験や知恵を持った大人たちが手を組んで悪徳企業や堕落した弁護士と対決するというお話。胸が熱くなると同時に、成功したはずの年配の弁護士達に向かって、マット・デイモンが言った一言がとても深く印象に残っています。すなわち、
 
「ぜひ知りたい。あなた方が、いつから堕落したのか」
 
レインメーカー」を観ていると、世の中捨てたもんじゃない、生きるために一生懸命になるのも悪くないと思えてくるエール映画です。
 
単なるサクセス・ストーリーにとどまらず、現実的なのに、とんでもないアメリカン・ドリームも見せてくれる魅力的な映画です。世の中の全ての悪を倒してやる!と言わんばかりの青年特有な実直さに良い刺激をもらえることでしょう。
 
案の定、日本版の予告編は見つかりませんでした・・・(^^; アメリカ版の予告は有名な人気映画レビューサイト「ロッテン・トマト」にありましたので紹介しておきますね
 
 
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